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サロンのメルマガ・DM配信は特定電子メール法に注意|オプトイン(同意取得)と配信停止の正しいやり方【テンプレ付】

公開: 2026年6月29日最終更新: 2026年7月27日

Summary

サロンの販促メールに必須の特定電子メール法対応を実務目線で解説。同意(オプトイン)の取り方と記録保存、送信者表示・配信停止の必須要件、リマインドと広告の境界、SMS・LINE・紙DMの違い、同意文の雛形まで。公開前監修前提。

「お客様にお知らせメールを送りたい。でも、勝手に送って法的に大丈夫なんだろうか」。一人サロン・小規模サロンのオーナーからよく聞く本音です。クーポンや新メニューの案内を出したいのに、法律が不安で配信ボタンを押せずに止まっている。この記事は、そんな状態を解消するためのものです。

本記事が扱うのは、合法に送るための土台です。同意の取り方と記録、送信者表示、配信停止の3点を1ページで整えます。どんな文面が刺さるかは再来店DM文例集、誰にどの頻度で送るかは狙い撃ち配信、リマインドの運用は予約リマインドメール自動化で扱っています。

「①同意を取る → ②送信者を表示する → ③配信停止を用意する → ④記録を残す」の一気通貫フロー図
「①同意を取る → ②送信者を表示する → ③配信停止を用意する → ④記録を残す」の一気通貫フロー図

特定電子メール法とは

特定電子メール法は、広告宣伝を目的とする電子メールの送信を規律する法律です。クーポン、新メニュー案内、再来促進、キャンペーン告知など、来てもらうことを目的としたメールやSMSは、原則としてこれに該当し得ます。

誤解されがちですが、事業として送る以上、個人事業主も対象です。法人か個人かではなく、広告宣伝目的かどうかで判断されます。

これは販促メールかを判定する

次の3つにすべて当てはまるなら、同意・表示・配信停止の要件で整える前提と考えてください。

  1. 広告宣伝が目的か。クーポン・来店促進・キャンペーン告知など
  2. 送る相手を選んで多数に送るか。一斉配信・セグメント配信を含む
  3. 電子メールまたはSMSで送るか

1つでも判断に迷う場合は、同意を取り配信停止を付ける安全側で運用するのが実務的です。

「特電法に該当する/しない」境界の早見図
「特電法に該当する/しない」境界の早見図

罰則は二段構造

「特定電子メール法 罰則」で調べると不安になりますが、構造を理解すると整理できます。水準は断定しませんが、仕組みは二段構造です。

  1. まず行政措置。違反があると、総務大臣・消費者庁長官による「やめなさい、改善しなさい」という行政命令が出され得ます
  2. 次に罰則。その命令に従わなかった場合などに罰則が科され得ます。法人にはより重い罰金が科され得る構造です

つまり広告メールを1通送った瞬間に逮捕、ではなく、命令を無視するなど悪質性が高まった段階で罰則に至るのが基本構造です。ただし措置命令自体が事業の信用に直結しますし、罰則の有無にかかわらず、メールが迷惑メール判定されてブロックされ到達率が落ちるという実害は日常的に起こります。罰則を恐れるより、まず届くメールを合法に送ることが実利にかないます。

「違反 → 行政の措置命令 → 命令違反 → 罰則(法人重課)」の二段構造フロー図
「違反 → 行政の措置命令 → 命令違反 → 罰則(法人重課)」の二段構造フロー図

リマインドと販促メールの境界線

オーナーが最も誤解するのがここです。「予約してくれた常連へのお知らせなら同意は要らないのでは」。半分正解で、半分危険です。

純粋な予約確認・リマインド・会計通知など、取引に付随する通知で広告宣伝が主目的でないものは、原則として事前同意の対象外と整理されます。お客様自身が予約という取引をした流れの中で送られる事務連絡だからです。

問題は、事務連絡に販促を一言足した瞬間です。主目的が広告に傾くと、同意・表示・配信停止が必要になり得ます。

メールの中身性質同意・表示・配信停止
「明日◯時のご予約です」だけ取引付随原則不要
予約確認と「次回予約はこちら」リンク1本取引付随寄りのグレー安全側で同意・配信停止を推奨
予約確認と「今だけ全員クーポン」広告宣伝メール化必要
お礼メールと「次回使えるクーポン」広告宣伝メール化しやすい同意・配信停止を用意
「お知らせ」名目でキャンペーン本文広告宣伝メール必要

線引きに迷うメールは、最初から同意を取得し配信停止リンクを付けておくのが安全です。同意と配信停止が付いていて困ることはありませんが、無くて広告メールと判断されると要件違反になります。グレーは全部広告メール扱いで設計する、が、小規模サロンが事故らない一番シンプルな原則です。

取引付随メールと広告メールで必要要件を対比した表(025の簡易表の詳細版)
取引付随メールと広告メールで必要要件を対比した表(025の簡易表の詳細版)

同意の取り方と記録の残し方

ここが本記事の主役です。同意は取っただけでなく、取った記録を残すまでがワンセットです。

取得パターン方法注意点
予約・会員登録フォーム「販促メールの配信に同意する」チェックボックス初期状態はオフにする
店頭で口頭と記録その場で口頭同意を得て、台帳やシステムに記録いつ・誰が・何に同意したかを残す
紙の同意欄申込書やカウンセリングシートに同意欄配信目的と配信停止できる旨を明記

避けるべきなのは2つです。初期からチェック済みのプレチェックは、自分でオンにした同意とは言いにくく、有効な同意と評価されないリスクがあります。「販促メールに同意しないと予約できない」という抱き合わせの強制同意も、同意の任意性が疑われます。

記録の保存

特定電子メール法では、同意を得て送る場合、同意があったことを示す記録の保存が求められます。残すべき項目の目安は、同意した人のメールアドレス、同意した年月日、同意取得時に示した条件や文言、そして取得経路です。

保存期間は、施行規則では同意があった日から原則1か月を経過する日までという考え方が基本とされます。ただし、その同意に基づいて送信を続けている間は、最後に送信した日まで保存義務が延びると整理されています。実務上は、配信している相手の同意記録は配信をやめるまでずっと保管しておく、と理解しておくのが安全です。

同意取得文の雛形です。そのまま使わず、公開前に専門家の監修を受けてください。

□ ◯◯サロン(運営:△△)からの、クーポン・キャンペーン・新メニューなどのお知らせメールの配信に同意します。 ・配信はプライバシーポリシーに基づいて行います。 ・配信はいつでも停止できます(各メール下部のリンク、または問い合わせ先で受け付けます)。

個人情報保護法の同意とは別物

つまずきやすい論点です。個人情報保護法は、取得した個人情報を何の目的で使うかを本人に明示することが軸です。特定電子メール法は、広告メールを配信してよいかという同意が軸です。

メールアドレスを予約管理のために取得したからといって、自動的に販促配信OKにはなりません。利用目的の明示と配信同意は分けて整えるのが原則で、一括の同意ボタンで両方をまとめて取る雑な設計は避けてください。

予約フォーム上の同意チェックボックス実装イメージ(初期オフ)
予約フォーム上の同意チェックボックス実装イメージ(初期オフ)

広告メールに必須の表示3要件

広告メールには、送信者の表示、配信停止の手段、配信停止後の即時停止が求められます。

送信者情報

屋号だけでは不足です。送信している事業者の氏名・名称、および問い合わせ先を表示します。良い例はサロン名と運営者名、問い合わせ先メールアドレスの組み合わせで、サロン名だけ連絡先なしでは足りません。

配信停止リンク

受信者が配信停止できるメールアドレスまたはURLを、メール内に明示する必要があります。ワンクリックから数ステップで止められるようにし、ログイン必須や長い手続きで実質止められない設計は避けます。停止依頼は速やかに反映し、以後送らない運用にします。停止リンクは毎回のメールに設置してください。

やってはいけない送信は3つです。同意なしの大量送信、架空や偽りの送信元表示、配信停止依頼の無視や反映漏れ。これらは法令違反のリスクであると同時に、迷惑メール報告からドメイン評価の低下、到達率の悪化という実害に直結します。

フッターの雛形です。こちらもそのまま使わず監修を前提としてください。

本メールは、配信に同意いただいた方にお送りしています。 発行:◯◯サロン(運営:△△) 問い合わせ:xxx@example.com 配信停止はこちら → 配信停止URL

合法な広告メールのワイヤー(本文・送信者表示・配信停止リンクの位置)
合法な広告メールのワイヤー(本文・送信者表示・配信停止リンクの位置)

媒体で変わる法律

「LINEなら何を送ってもいい」「紙DMは法律と無関係」。どちらも誤解です。

媒体特定電子メール法個人情報保護法景品表示法
メール対象及ぶ及ぶ
SMS対象及ぶ及ぶ
LINE等直接は当たらない場面が多い及ぶ及ぶ
紙DM対象外及ぶ及ぶ
媒体×適用法の早見表
媒体×適用法の早見表

特定電子メール法の電子メールは、@つきアドレス宛のメールだけでなく、電話番号を宛先とする方式も含むと定義されています。だからSMSの販促配信も対象です。SMSだから緩いということはありません。なおVANNAはSMS配信に対応していないため、SMS販促を行う場合は別途SMS対応サービスが必要で、その配信も同法の対象になります。

LINEの友だち追加は、特定電子メール法の同意とイコールではありません。そもそもLINEのトーク配信は同法の電子メールに直接当たらない場面が多く、配信できるかどうかは主にLINEプラットフォームの規約、および個人情報保護法・景品表示法に従って判断されます。友だちになってくれたから何を送ってもいい、ではなく、規約に沿った配信と不適切表現の回避が必要です。実務はLINEと予約を連携で扱っています。

郵送の紙DMは電子メールではないため同法の対象外です。ただし宛名に使う個人情報の扱いや、「業界No.1」「最安」などの不当表示は紙DMにも及びます。紙だから自由ではありません。

一緒に踏みやすい他法令

広告メールの本文表現で同時に別の法律に触れがちなポイントを、最小限カバーします。

効能効果の断定

メール本文に「シミが消える」「痩せる」「若返る」といった断定表現を入れることはできません。化粧品やエステの表現には薬機法の制約があります。

最上級表現と二重価格

「業界No.1」「最安」「日本初」などの最上級表現や、根拠のない二重価格は景品表示法上の問題となり得ます。また「手数料0」のような表現を使う場合は打ち消しが必須です。VANNAの手数料0は仲介手数料が0という意味で、カード決済の決済代行手数料は店舗負担で別途発生します。メール文面でも同じ視認性で併記してください。

口コミの転載

対価を払って書いてもらった口コミを、広告と分からない形で載せるとステマ規制に触れ得ます。事業者の表示であることが分かるようにし、対価関係がある場合はその旨を明示します。

配信停止できない設計

配信停止が実質できない設計や、会員規約で同意撤回・解約を不当に妨げる条項は、消費者契約法9条・10条等で無効・問題となり得ます。前述の「販促同意しないと予約できない」抱き合わせも、この観点で慎重に扱ってください。配信停止と同意撤回は、いつでも簡単にできる設計にします。

配信機能で対応をどう実装するか

予約・台帳・配信がバラバラのツールだと、同意した人と配信先リストがズレやすく、配信停止の反映漏れも起きやすくなります。一体化していれば、同意状態を顧客台帳と同じ場所で管理しやすいという運用面のメリットはあります。

VANNAでできることは、来店前メールリマインドがProから、クーポン・誕生日・休眠メールがMax以上、顧客台帳と自動名寄せがMax以上、LINE連携がMax以上です。

ここは有利誤認を避けるため、はっきり書きます。VANNAの販促メール機能が送信者表示や配信停止リンクを標準実装しているか、同意状態の管理欄があるかは、契約前に必ずご確認ください。本記事では実装済みとは断定しません。もし標準実装でない場合、同意の取得・記録の保存・送信者表示・配信停止導線の整備と運用責任は、すべてサロン側にあります。配信できる箱が提供されても、法の表示要件を自動で肩代わりするとは限りません。

そのうえで言える便益は、同意状態を顧客台帳と同じ場所で管理できると配信先と同意状態のズレが減らせる可能性がある、という運用上の利点にとどまります。「VANNAなら対応が楽」と効果保証的には言いません。

同意状態→配信→配信停止反映が1つの場所で回るイメージ図
同意状態→配信→配信停止反映が1つの場所で回るイメージ図

よくある質問

予約してくれた常連にお知らせメールを送るのは違法ですか

内容次第です。純粋な予約確認・リマインドは原則同意不要、クーポンやキャンペーンが主目的なら広告メールとして同意と配信停止が必要です。

リマインドに次回クーポンを付けたら

広告メール化し得ます。同意取得と配信停止リンクが必要になる前提で設計してください。

同意は口頭でもいいですか。記録は必要ですか

口頭同意も取り方の一つですが、記録の保存が前提です。同意日時・文言・経路を残してください。

LINEなら関係ないですか

LINEは同法の電子メールに直接当たらない場面が多いですが、LINE規約・個人情報保護法・景品表示法は及びます。友だち追加イコール何でも送ってよい、は誤解です。

SMSは対象ですか

対象です。電話番号宛の方式も電子メールに含まれます。なおVANNAはSMSに対応していません。

紙DMの郵送は

同法の対象外ですが、個人情報保護法と景品表示法は及びます。

罰則はありますか

あり得ます。ただし違反から行政の措置命令、命令違反で罰則という二段構造で、水準は一次情報をご確認ください。

まとめ

配信ボタンを押す前に、次をご確認ください。

  • 販促配信の同意を取得したか
  • 同意の記録として日時・文言・経路を残したか
  • 送信者として事業者名・運営者名・連絡先を表示したか
  • 配信停止リンクを設置したか
  • 停止依頼を速やかに反映する運用か
  • リマインドと販促を切り分けたか
  • 薬機法・景品表示法・ステマ規制の表現を確認したか
  • 媒体別の適用法令を確認したか

法ルールを満たしたうえで、配信や予約管理を一つの場所で回したいなら、VANNAとは・料金プランサロン予約システム比較もご覧ください。

注記

  • 本記事は特定電子メール法・個人情報保護法・景品表示法・消費者契約法などにまたがる一般的な解説であり、個別の法的助言ではありません。実際の判断は総務省・消費者庁・個人情報保護委員会などの一次情報と、弁護士等の確認に基づいて行ってください。本記事の雛形やチェックリストは、そのまま公開せず、公開前に専門家の監修を受けることを前提としています。
  • 論点ごとに所管が分かれるため、弁護士1名で全範囲を担保できない場合があります。必要に応じて各分野の専門家の確認を前提としてください。
  • 本文で「手数料0」と書く場合、VANNAが受け取る仲介手数料、つまり予約手数料と販売手数料が0という意味です。カード決済そのものにかかる決済代行の手数料は店舗のご負担で別途かかり、最新の料率はStripe公式でご確認いただけます。
  • 月額は税込でPro 3,300円・Max 5,500円・Max+ 11,000円です。申込時にカード登録が必須で、電話サポートはなくメール中心、既存データの自動移行はなくCSVでの取り込みが必要、SMSには非対応、無料プランはありません。無料トライアルはプレオープン特典として2026年7月31日の申込みまで2か月、以降は1か月です。トライアル中の解約は無料で最低契約期間はありません。条件は変更される場合があるため、最新はVANNA公式の料金ページでご確認ください。