サロンの1日の手順を紙1枚にする|開店前・施術の合間・閉店後
公開: 2026年7月28日最終更新: 2026年8月1日
Summary
忙しい日に細かいことが抜けるのは、やることが頭の中にしかないからです。1日を3つに区切り、動線順に並べたチェックリストの作り方と、守られないときの見直し方を整理します。
忙しい日ほど、細かいことが抜けます。備品の補充を忘れる、記録を書かないまま次のお客様が来る、閉店後に片付けが残る。
これらは注意力の問題ではありません。やることが頭の中にしかないから起きます。紙1枚に落とせば、忙しい日でも抜けなくなります。

1日を3つに区切る
やることを時間帯で分けてください。開店前、営業中、閉店後の3つです。
開店前は迎える準備で、清掃、備品の確認、機器の動作、当日の予約の確認が入ります。営業中は施術と施術の間にやることで、片付け、記録の入力、次の準備です。閉店後は締めと翌日の準備にあて、清掃、洗濯、集計、翌日の確認を行います。
この3つに分けると、いつ何をするかが決まります。「時間があるときにやる」という項目は、忙しい日に必ず飛びます。
| 時間帯 | 目的 | 目安の時間 |
|---|---|---|
| 開店前 | 迎える準備 | 30分 |
| 営業中(施術の合間) | 次の準備と記録 | 1件あたり10分 |
| 閉店後 | 締めと翌日の準備 | 30分 |
開店前にやること
順番も決めてください。動線に沿って並べると、無駄な移動が減ります。
まず照明と空調を入れます。快適な状態になるまで時間がかかるため、到着時に最初にやることです。次に、ベッドや椅子、鏡、床といった施術スペースを整えます。前日に清掃していても、朝に軽く確認してください。
タオル、消耗品、薬剤の残量を確認すれば、足りないものにこの時点で気づけます。使う予定の機器が正常に動くかも確認してください。故障に施術中に気づくと、お客様を待たせます。
当日の予約も確認します。何人来るか、どのメニューか、初めての方はいるか。前もって把握しておくと、準備ができます。最後に手洗いと消毒をして、開店します。

これを紙に書いてチェック式にすると、1分で確認が終わります。頭の中で順番を思い出す時間が消えます。
施術の合間にやること
ここが最も抜けやすい時間帯です。次のお客様が来るまでの短い時間に、何をするかを決めてください。
使った器具を片付け、次の施術で使うものは洗浄や消毒を済ませます。使ったタオルを回収し、清潔なものを準備します。
施術の記録は、この場で書くことが重要です。後でまとめて書こうとすると、内容が曖昧になります。あわせて、次のお客様の前回の施術、注意点、予約されているメニューを確認してください。1分見るだけで、対応が変わります。会計の処理も済ませます。後回しにすると、閉店時に何件分か溜まります。
これらを合わせて10分程度です。予約の枠を施術時間ぴったりで組んでいると、この時間が取れません。所要時間には、片付けと準備を含めてください。
閉店後にやること
疲れている時間帯なので、項目を絞ってください。全部を完璧にやろうとすると、続きません。
必ずやることは3つです。現金と売上を突き合わせ、合わない場合はその日のうちに原因を探します。翌日では分かりません。翌日の予約を確認して、何人来るか、準備が必要なものはあるかを見ておけば、朝に慌てずに済みます。使ったリネンは、洗濯に回します。翌日に持ち越すと、清潔なものが足りなくなります。
これ以外は、余裕がある日にやればよい項目です。細かい清掃、備品の発注、記録の整理。毎日やらなくても回ります。
疲れているときの判断は鈍ります。翌日に回してよいことと、その日にやるべきことを分けておくと、迷わなくなります。
朝の30分が取れないとき
開店前に30分を確保できない事情もあります。その場合、前日の閉店後に寄せられる項目を移してください。備品の確認、翌日に使う機器の動作確認、施術スペースの整えは、前夜でも同じ効果があります。朝に残すのは、照明と空調を入れること、当日の予約の最終確認、手洗いと消毒の3つで足ります。この形にすると、朝は10分で開けられます。ただし、前夜の作業が増えるぶん閉店後が長くなるので、どちらに寄せるかは自分の生活時間で決めてください。
予期しないことへの備え
決めた手順どおりに進まない日があります。あらかじめ対応を決めておくと、慌てません。
予約が重なったときは、どちらを優先しどう連絡するかの基準を決めておいてください。遅刻された場合も、何分までなら通常どおり施術するか、それを超えたら内容を短縮するかを定めます。基準がないとその場の判断になり、人によって対応が変わります。
機器が故障して使えなくなったときは、別のメニューで対応できるか、日程を変更するか。連絡先も控えておいてください。当日に営業できなくなったときのために、誰にどう連絡するかも決めておきます。予約されている方への連絡文を用意しておくと、その場で書かずに済みます。急なキャンセルが出たときも、キャンセル待ちの方に声をかける仕組みがあれば、空いた枠を回収できます。
| 起きること | 決めておくこと |
|---|---|
| 予約の重複 | どちらを優先し、どう連絡するか |
| 遅刻 | 何分までなら通常どおりか |
| 機器の故障 | 代替の手段と連絡先 |
| 自分の体調不良 | 連絡の手順と文面 |
| 急なキャンセル | 空いた枠を埋める手立て |
これらは頻繁には起きませんが、起きたときに考えると時間がかかります。1枚にまとめて、目に入る場所に置いてください。
週次と月次も決めておく
毎日やらないことを、週や月の単位で決めてください。決めていないと、いつまでもやらないままになります。
週次でやることの例としては、冷蔵庫や収納の整理、機器の点検、在庫の確認と発注、SNSの投稿の準備があります。月次では、売上と経費の集計、顧客の分類の更新、予約の埋まり具合の確認、備品のまとめ買いです。
曜日や日にちも決めてください。「週に1回」ではなく「毎週火曜日」とすると、実行されます。

備品を切らさない仕組み
「気づいたときに発注する」という運用だと、必ず切らします。切らしてから気づくためです。
「残り3本になったら発注する」という形で、発注点を決めてください。数を決めておけば、判断が要りません。置き場所も1か所にしてください。複数の場所に分散していると、全体の残量が分かりません。
発注のタイミングも固定します。週に1回まとめて発注する日を決めると、都度の判断が消えます。届くまでの日数も把握してください。翌日届くものと1週間かかるものでは、発注点が変わります。切らして困る度合いでも分けてください。施術に必須のものは余裕を持ち、なくても代替できるものは在庫を減らします。
| 分類 | 発注点の考え方 |
|---|---|
| 施術に必須で、届くのに時間がかかる | 余裕を大きく取る |
| 施術に必須だが、すぐ買える | 発注点は低めでよい |
| 代替できるもの | 在庫を減らす |
在庫を持ちすぎると資金が寝ますし、切らすと営業に支障が出ます。この2つのあいだで、品目ごとに決めてください。
手順を紙にする理由
すべてを覚えている必要はありません。紙にすると、確認しながら進めるため抜けが減り、次に何をするかを思い出す必要もなくなります。スタッフが入ったときにはこの紙を渡せば説明が済みますし、手順が形になっていると無駄な工程にも気づけます。
紙でなくても構いません。スマートフォンのメモでも、掲示した表でも。重要なのは、頭の外にあることです。
作った手順は、実際にやりながら直してください。最初から完璧なものはできません。1週間使って、抜けていた項目を足し、不要な項目を消します。
予約の確認を朝の習慣にする
1日の流れは、その日の予約で決まります。朝に確認する内容を決めてください。
来店の人数と時間帯が分かれば、準備の優先順位が決まります。初めての方がいるなら、カウンセリングの時間を多めに見る必要があります。長時間のメニューがあるかによって、準備するものも変わります。前回から間隔が空いている方は、状態が変わっている可能性があります。予約が変更やキャンセルになっていないかも確認してください。前夜からの変更に気づかないと、準備が無駄になります。
VANNAでは、予約の一覧から当日の来店を確認できます。予約が顧客と紐づいているため、その方の前回の施術内容もその場で見られます。メニューごとに所要時間を登録すると、カレンダー予約で空き枠が自動計算されます。カレンダー予約はMaxプランの機能で、来店前のメールリマインドは全プランで使えます。
日々の作業手順を管理する機能はありません。チェックリストは紙や別の方法で用意することになります。この点は導入前に把握しておいてください。
料金はPro月額3,300円、Max月額5,500円、Max+月額11,000円で、いずれも税込です。初期費用は0円、予約や販売に対するVANNA側の手数料も0円です。決済を使う場合のStripe決済手数料は店舗負担で別途かかります。現在はプレオープン期間として、2026年7月31日までの申し込みで2か月無料、以降の申し込みは1か月無料です。条件は変更される場合があるため、最新の内容はVANNA公式 料金でご確認ください。
手順を作る手順
いきなり完成形を目指さないでください。作り方には、順序があります。
まず1週間、自分がやっていることを書き出します。思い出しながら書くのではなく、その場で書いてください。次に、開店前、合間、閉店後の時間帯で分けます。どこにも当てはまらないものは、週次か月次に回してください。
そのうえで、実際の動線に沿って移動が少なくなる順に並べ替えます。必ずやることと、余裕があればやることにも分けてください。忙しい日に何を優先するかが決まります。最後に、1枚に収まる分量で紙に落とします。2枚になると、見なくなります。
作ってから1週間使い、抜けていた項目を足します。この見直しを2、3回繰り返すと、実用に足るものになります。完成した手順には、日付を入れて保存してください。半年後に見直すとき、いつ作ったものかが分かります。
手順が守られないとき
作った手順が実行されない場合、原因を考えてください。
項目が多すぎるのかもしれません。20項目のチェックリストは、忙しい日に使われません。本当に必要なものだけに絞ってください。置き場所が悪い可能性もあります。引き出しの中の紙は見られないので、作業する場所から見える位置に置いてください。
順番が実際と違う場合もあります。動線に合っていない順序だと、行ったり来たりします。実際の動きに合わせて、並べ直してください。意味が分からない項目も飛ばされます。なぜやるのかが伝わっていないためで、理由を一言添えると変わります。
スタッフがいる場合、作った手順を押し付けないでください。実際にやっている人の意見を聞いて直すほうが、定着します。
続けるための工夫
手順を作っても、数週間で使わなくなることがあります。
まず、チェックを付ける手間を減らしてください。書き込む欄が多いと面倒になるので、印を付けるだけの形にします。紙は使い捨てにしてください。1日1枚使って終わったら捨てる形にしないと、どこまでやったか分からなくなります。まとめて印刷もしておいてください。必要になるたびに印刷していると、切れた日に使わなくなります。
例外も許してください。全項目を完璧にこなせない日があります。できなかった項目に印を付けておき、翌日に回す。これができる形にしておくと、罪悪感で放り出すことがなくなります。
月に一度は見直してください。使っていない項目や追加すべき項目が見えてきます。作りっぱなしにすると、実態と合わなくなります。
手順は目的ではありません。抜けを減らし、考える時間を減らすための道具です。負担になっているなら、簡素にしてください。
よくある質問
チェックリストは何項目くらいが適切ですか
時間帯ごとに5から8項目が目安です。それ以上になると、見るのが面倒になります。項目が多いなら、必ずやることと余裕があればやることを分けてください。
施術の記録は本当にその場で書くべきですか
その場が最も正確です。次のお客様に対応した後では、内容が混ざります。すべてを書く必要はなく、要点だけでも構いません。
一人サロンでも手順書は要りますか
要ります。むしろ一人のほうが、確認する人がいないぶん抜けやすくなります。また、体調を崩したときに誰かに頼む場面でも役立ちます。
閉店後の作業が終わらず遅くなります
必ずやることを3つに絞ってください。現金の突き合わせ、翌日の確認、リネンの洗濯。それ以外は翌日でも構いません。すべてを毎日やろうとすると続きません。
手順を変えたくなったらどうしますか
変えてください。作った手順は固定するものではありません。1週間使って、抜けていた項目を足し、不要なものを消す。この見直しを前提に運用してください。
スタッフによってやり方が違います
手順を1つに決め、共有してください。ただし、決める前に実際にやっている人の方法を聞いてください。効率のよい方法を誰かが見つけていることがあります。
備品の発注点はどう決めますか
届くまでの日数と、切らして困る度合いで決めてください。翌日届くものと1週間かかるものでは、必要な余裕が変わります。施術に必須で入手に時間がかかるものほど、発注点を高く設定します。
手順書を作る時間が取れません
1週間、自分がやっていることをその場で書き出すところから始めてください。書き出す作業は営業しながらできます。整理と清書は、休みの日に30分あれば足ります。
出典
本記事は2026年7月時点の一般的な情報の整理です。衛生管理に関する具体的な要件は業態と自治体により異なるため、所轄の保健所にご確認ください。VANNAの料金・機能・キャンペーン条件は変更される場合があります。



