設備の故障は誰が直すか|大家との負担の分かれ目
公開: 2026年7月29日最終更新: 2026年8月1日
Summary
サロンの設備が故障したときに、大家と自分のどちらが修繕を負担するかを整理します。設備の出所による区別、契約書と入居時の記録の確認、造作を譲り受けた場合の扱い、勝手に直さない理由と立て替えの手順、劣化と使い方の切り分け、営業への影響の伝え方を扱います。
給湯器が壊れました。大家に連絡すると「入居時に付いていたものではないので、そちらで」と言われました。自分で入れた覚えはありません。
誰が直すのかは、その設備が誰のものかで決まります。だから契約書と入居時の記録で、判断することになります。

誰のものかで決まる
まず、この原則です。建物に元から付いていた設備は大家のもので、自分で入れた設備は自分のものになります。ただし前の借主が残していったものは、扱いが分かれます。そしてこの区別が、そのまま負担の分かれ目になります。
契約書を確認する
ここが、判断の起点になります。というのも賃貸借の契約書に、修繕の負担が書かれているためです。「貸主の負担とする設備」の一覧がある場合もあるので、その一覧にその設備が入っているかを確認してください。
| 設備の出所 | 通常の負担 |
|---|---|
| 元から付いていた | 大家 |
| 自分で設置した | 自分 |
| 前の借主が残した | 契約による |
| 造作を譲り受けた | 自分の場合が多い |

入居時の記録を見る
これも、証拠になります。入居のときに現況を確認した記録があれば、そこにその設備が写っているかどうかが最も確実な材料になるためです。だから写真や確認書を、探してください。
逆に記録がない場合は、証明が難しくなります。それでも物件の資料や前の契約の書類を、探してください。不動産会社に、当時の資料が残っている場合もあります。
造作を譲り受けた場合
これは、よくある形です。前の借主から設備を譲り受けた場合、その設備は自分のものになるため修繕も自分の負担になります。だから譲渡の契約書を、確認してください。
譲渡の範囲も、見落とされます。譲り受けた設備の一覧が、書面にありますか。書かれていない設備は、大家のものである可能性があります。つまり範囲が曖昧だと、こういうときに揉めるということです。
大家に連絡する順番
ここにも、手順があります。まず、いつから、どういう状態かを伝えてください。写真を添えれば、より伝わります。そのうえで、負担について確認します。
水が出ない、電気が来ない。こうした場合は営業できないため、まず大家に連絡して指示を仰いでください。あわせて連絡が取れない場合の対応も、契約書で確認しておきます。

勝手に直さない
ここは、順番を守ってください。というのも大家の負担になる設備を勝手に直すと、費用を請求できない場合があるためです。だから必ず、先に連絡してください。緊急でやむを得ない場合も、その旨を記録に残しておきます。
自分が立て替えて後で請求する形もありますが、その場合も事前に承諾を得てください。「立て替えます。後日ご精算をお願いします」。この確認を、記録に残る形で取っておきます。
業者を誰が手配するか
これも、決めておいてください。大家が手配するのか、それとも自分が手配するのか。自分が手配する場合は、金額の上限も確認します。というのも高額な工事には、事前の承諾が必要になるためです。
だから見積もりを取って大家に提示して、金額を了承してもらってから着工してください。先に直すと、金額で揉めます。
老朽化と使い方の切り分け
ここが、争点になります。というのも年数による劣化は大家の負担になる場合が多く、使い方が原因の故障は自分の負担になるためです。だから原因を、業者に説明してもらってください。
その見解は、文章でもらってください。「経年による劣化」と書かれていれば、そのまま根拠になります。口頭の説明だけでは、残らないためです。
営業への影響を伝える
これは、交渉の材料になります。修理が遅れると営業できない期間が続くため、その旨を「〇日から営業できません」と具体的に伝えてください。そうすれば、急いでもらう根拠になります。
同時に、代わりの手段も用意してください。給湯器が使えないなら湯を沸かす、一部のメニューだけ受ける。つまり修理を待つ間も、営業を続ける方法を考えます。交渉と営業は、分けて進めてください。
家賃の減額を求められるか
これには、条件があります。設備が使えず営業に支障が出た場合、その期間の家賃について相談できることがあるためです。だから契約書に定めがあるかを、確認してください。
共用の部分の故障
ここも、区別が要ります。というのも建物の共用の部分は、大家か管理会社の負担になるためです。外の配管、共用の廊下、建物の外壁。つまり自分の区画の中か外かで、扱いが変わります。
なお上の階からの水漏れは、別の類型です。上の階の借主か大家に責任がある場合があり、自分の保険で対応できることもあります。まずは、管理会社に連絡してください。
保険の対象を確認する
これは、備えの確認です。加入している保険で、設備の故障が対象になるか。水漏れによる損害が、対象になるか。証券を確認して、分からない場合は保険会社に聞いてください。
定期の点検を受ける
こちらは、予防の話です。給湯器やエアコンには点検の目安があり、放置すると突然止まるためです。だから年に1回、点検を受ける判断もあります。
そうすれば、前兆にも気づけます。異音、異臭、効きが悪い。これらは前兆である場合があるので、気づいた時点で連絡してください。止まってからでは、営業に響きます。
管理会社と大家の役割
窓口を、確認してください。管理会社が入っている場合、連絡先はそちらになります。大家に直接連絡すると、話が二重になるためです。だから契約書に書かれた窓口へ、連絡してください。
契約の更新のときに見直す
ここが、機会になります。というのも更新のときに修繕の負担の条項を確認して、曖昧な部分があれば明確にしてもらう交渉ができるためです。
退去時の扱いも、あわせて確認しておきます。というのも自分で入れた設備は退去時に持ち出すか残すかを決めることになり、残す場合は大家の承諾が要る場合があるためです。考え方は、原状回復の条項で整理しています。
電気と水道の容量
これは、契約時に確認する項目です。というのも機器を増やすと容量が足りなくなる場合があり、容量を増やす工事には大家の承諾が必要になるためです。費用の負担も、あわせて確認してください。確認の項目は、契約前に大家・管理会社へ確認すべきチェックリストで整理しています。
お客様に伝える範囲
これは、対外的な対応です。設備が使えない場合は、来店される方に事前に伝えてください。「給湯の設備が故障しており、〇日まで一部のメニューをお休みします」。ただし大家との事情までは、説明しないことです。
直る日が読めない場合は、その期間の予約を止めてください。というのも受けてから断るより、最初から受けないほうが被害が小さいためです。
記録を残す
これは、後で必要になります。いつ壊れ、いつ連絡し、どう回答されたか。修理の見積もりと請求書も、保管してください。退去のときに、使う場合もあります。
設備の一覧を自分で作る
契約書に一覧がない場合は、自分で作ってください。給湯器、エアコン、換気扇、照明、シャンプー台、水回りの器具。それぞれについて、元から付いていたのか自分で入れたのかを書きます。
購入したものは、購入の日と金額、領収書の保管場所も書き添えてください。というのも入居から年数が経つほど記憶が曖昧になり、壊れてから思い出そうとしても根拠にならないためです。一度作れば、更新のときに見直すだけで済みます。
やり取りは文章で残す
電話で伝えただけでは、記録が残りません。大家との関係を悪くしたくない気持ちから口頭で済ませがちですが、後で困るのは自分のほうです。
だから電話で話した後に、要点を文章で送ってください。「先ほどお電話でお伝えした給湯器の件、〇日までにご確認いただけるとのことでした」。この一文で、足ります。相手を責める形にせず確認のための連絡という形にすれば、関係を保ったまま記録が残ります。
VANNAでできること
VANNAでは、設備の故障で営業できない日を、予約の受付から外せます。臨時の休業をサイトと予約の画面に同時に反映でき、予約済みの方への連絡もまとめて行えます。カレンダー予約はMaxプランの機能で、来店前のメールリマインドは全プランで使えます。
修繕の負担を判定したり、大家との交渉を代行したりする機能はありません。交渉は、別に行うことになります。この点は把握しておいてください。
料金はPro月額3,300円、Max月額5,500円、Max+月額11,000円で、いずれも税込です。初期費用は0円、予約や販売に対するVANNA側の手数料も0円です。現在はプレオープン期間として、2026年7月31日までの申し込みで2か月無料、以降の申し込みは1か月無料です。条件は変更される場合があるため、最新の内容はVANNA公式 料金でご確認ください。
今日やる一つ
賃貸借の契約書を、取り出してください。そして修繕の負担について、何が書かれているかを読みます。壊れる前に知っておく価値が、あります。
よくある質問
誰が直しますか
その設備が誰のものかで決まります。元から付いていたものは大家、自分で入れたものは自分です。
何で判断しますか
賃貸借の契約書です。「貸主の負担とする設備」の一覧がある場合があります。
入居時の記録は使えますか
最も確実な材料になります。写真や確認書に、その設備が写っているかを見てください。
記録がない場合は
証明が難しくなります。物件の資料や前の契約の書類を探してください。不動産会社に残っている場合もあります。
造作を譲り受けた設備は
自分のものになるため、修繕も自分の負担です。譲渡の契約書を確認してください。
譲渡の範囲は
一覧が書面にあるか確認してください。書かれていない設備は、大家のものである可能性があります。
大家にどう連絡しますか
いつから、どういう状態かを伝えてください。写真を添えると伝わります。そのうえで、負担を確認してください。
緊急の場合は
まず大家に連絡し、指示を仰いでください。連絡が取れない場合の対応も、契約書で確認しておいてください。
勝手に直してよいですか
大家の負担になる設備を勝手に直すと、費用を請求できない場合があります。必ず先に連絡してください。
立て替える場合は
事前に承諾を得てください。「立て替えます。後日ご精算をお願いします」の確認を、記録に残る形で取ってください。
業者は誰が手配しますか
決めておいてください。自分が手配する場合、金額の上限も確認してください。
見積もりは取りますか
取って大家に提示し、金額を了承してもらってから着工してください。先に直すと、金額で揉めます。
原因はどう切り分けますか
年数による劣化は大家の負担になる場合が多く、使い方が原因の故障は自分の負担です。原因を業者に説明してもらってください。
業者の見解は書面でもらいますか
「経年による劣化」と書かれていれば、根拠になります。口頭の説明だけでは残りません。
営業への影響は伝えますか
「〇日から営業できません」と具体的に伝えてください。急いでもらう根拠になります。
待つ間はどうしますか
湯を沸かす、一部のメニューだけ受ける。営業を続ける方法を考えてください。交渉と営業は、分けて進めてください。
家賃は減額されますか
設備が使えず営業に支障が出た場合、相談できる場合があります。契約書に定めがあるか確認してください。
共用の部分の故障は
大家か管理会社の負担になります。自分の区画の中か外かで、扱いが変わります。
上の階から水漏れがありました
上の階の借主か大家に責任がある場合があり、自分の保険で対応できる場合もあります。まず管理会社に連絡してください。
保険は使えますか
設備の故障や水漏れによる損害が対象になるか、証券を確認してください。分からない場合、保険会社に聞いてください。
点検は受けますか
給湯器やエアコンには点検の目安があり、放置すると突然止まります。年に1回受ける判断もあります。
前兆はありますか
異音、異臭、効きが悪い。気づいた時点で連絡してください。止まってからでは、営業に響きます。
誰に連絡しますか
管理会社が入っている場合、連絡先はそちらです。契約書に書かれた窓口に連絡してください。
契約の更新で見直せますか
更新のとき、修繕の負担の条項を確認してください。曖昧な部分は、明確にしてもらう交渉ができます。
退去のときはどうなりますか
自分で入れた設備は、持ち出すか残すかを決めます。残す場合、大家の承諾が要る場合があります。
容量が足りません
容量を増やす工事には、大家の承諾が必要です。費用の負担も確認してください。
お客様には何と伝えますか
「設備が故障しており、〇日まで一部のメニューをお休みします」。大家との事情は、説明しないでください。
予約は止めますか
直る日が読めない場合、その期間の予約を止めてください。受けてから断るより、最初から受けないほうが良い状態です。
記録は何を残しますか
いつ壊れ、いつ連絡し、どう回答されたか。修理の見積もりと請求書も保管してください。
今日は何をしますか
賃貸借の契約書を取り出し、修繕の負担について何が書かれているかを読んでください。壊れる前に、知っておく価値があります。
出典
本記事は2026年7月時点の一般的な情報の整理です。修繕の負担と設備の所有は、個別の契約書と事情によって決まります。判断に迷う場合は、弁護士などの専門家にご相談ください。VANNAの料金・機能・キャンペーン条件は変更される場合があります。



