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接客・カウンセリング

遅刻して来られたとき|受けるか・内容・料金を先に分けて決める

公開: 2026年8月5日

Summary

遅刻への当日対応を設計します。受けるか/内容/料金の3つを分ける考え方、枠の間隔から線を引く方法、削れない工程の確保、料金の2つの根拠、次の方をずらさない原則、連絡の有無での扱い、責めない伝え方、繰り返す方への対応、こちらが遅れる場合を扱います。

20分遅れて来られました。次の予約は詰まっています。この場で決めなければならないのに、決め方を用意していませんでした。

キャンセルの規約は作ってあっても、遅刻は抜けていることが多くあります。そして遅刻は、来店されている分だけその場の判断が要ります。

判断は3つに分けて決める
判断は3つに分けて決める

何を決める必要があるのか

判断する項目は、3つです。ここを分けておくと、その場で迷いません。

1つ目は、受けるかどうか。2つ目は、受けるなら内容をどうするか。3つ目は、料金をどうするか。この3つは別の問題なので、まとめて考えると答えが出ません。

たとえば、受けるが内容は短くし、料金は変えない。この組み合わせも成り立ちますし、逆もあります。先に決めておけば、その場では当てはめるだけで済みます。

組み合わせは、店の考え方で決まります。正解は無いので、説明できる形になっていれば構いません。

そして、決めた内容は書いておいてください。頭の中にあるだけだと相手の様子で揺れますし、申し訳なさそうにされるほど、こちらの線は動きます。

動くこと自体が悪いのではありません。ただし、動いた結果を他の方に説明できるかを考えてください。同じ状況で扱いが違えば、それは不公平になります。

判断決めておくこと
受けるか何分までなら受けるか
内容短くするか、そのまま行うか
料金変えるか、変えないか
次の方ずらすか、ずらさないか

何分までかを決める

まず、この線を引いてください。線が無いと、毎回その場で考えることになります。

判断の基準は、次の予約に影響が出るかどうかです。10分の遅れなら間隔で吸収できても、20分だと次の方に影響が出る、という店は多くあります。

そのため、自分の店の間隔を見て決めてください。枠と枠の間が15分なら、15分までは吸収できます。それを超えると、後ろが全部ずれていきます。

なお、時間帯によって線を変える方法もあります。次の予約が入っていない最終枠なら、30分の遅れでも受けられます。ただし、変えるなら基準を書いておいてください。

そして、その線を予約の案内に書いてください。「◯分以上遅れられた場合は、内容を変更させていただくことがあります」で足ります。

書いておくと、当日の説明が短くなります。知らされていなかった、という展開を防げます。

内容を短くする場合

受けると決めたなら、次は内容です。ここは事前に組み合わせを作っておいてください。

削る順番を、決めておいてください。何を最初に外すかが決まっていれば、その場で組み立てずに済みます。

一方、削れないものもはっきりさせてください。安全に関わる工程は、時間が無いからといって省けません。ここを省くと、遅刻の問題が別の問題に変わります。

判断の順番としては、まず削れないものを確保し、残った時間で何ができるかを組み立てる形になります。逆にすると、最後に安全の工程を削ることになります。

そして、短くすることを先に伝えてください。始めてから「時間がないので」と言うと、勝手に減らされた形になります。座っていただく前に、何をして何をしないかを言ってください。

線は、枠の間隔から引く
線は、枠の間隔から引く

料金をどうするか

ここが最も揉めやすい部分です。決め方には2つの考え方があります。

1つは、内容を減らしたぶん下げるという考え方です。受けていない工程の料金は取らない、という筋は通ります。

もう1つは、枠は押さえていたのだから変えないという考え方です。こちらはその時間を確保していたため、こちらにも根拠があります。

どちらを選ぶかで、遅刻が減るかどうかも変わります。下げる形だと、遅れても損をしないという受け取られ方になりえます。

どちらでも構いませんが、決めて書いてください。その場で計算すると、相手によって額が変わります。そして額が変わったことは、伝わります。

なお、キャンセル料とは別の話です。キャンセルの規約に遅刻の扱いを書いていないなら、追加してください。規約の作り方は、サロンのキャンセルポリシーの作り方で整理しています。

次の方をどうするか

遅刻の影響は、その方だけで終わりません。ここを見落とすと、被害が広がります。

原則は、次の方をずらさないことです。時間通りに来られた方が待たされるのは、筋が通りません。

そのため、遅れた方の枠を短くすることになります。この順番を決めておけば、その場で悩まずに済みますし、判断も早くなります。

この原則を持っていないと、目の前にいる方を優先してしまいます。まだ来ていない方の都合は、その場では見えないためです。

どうしてもずれる場合は、次の方に先に連絡してください。着いてから待たされるより、来る前に知らされるほうがはるかに軽く済みます。

そして、ずれた分を記録に残してください。同じ方で繰り返し起きているなら、予約の取り方を変える判断が要ります。

連絡があるかどうかで分ける

同じ遅刻でも、連絡の有無で扱いを変える方法があります。ここは考え方の問題です。

連絡をいただければ、こちらは動けます。順番を入れ替える、内容を先に決める、次の方に伝える。この時間があるだけで、影響は小さくなります。

だからこそ、連絡しやすい形を作ってください。電話しか手段が無いと、運転中や電車の中では連絡できませんし、そもそも番号を調べる手間が挟まります。

メッセージで受けられる経路があると、この障壁は下がります。予約の完了通知に連絡先を載せておけば、その画面から連絡していただけます。

そして、連絡をいただいたことに触れてください。「ご連絡ありがとうございます」の一言があれば、次も連絡していただけます。

料金の2つの根拠
料金の2つの根拠

伝え方を決める

決めた内容を、どう言うかも大事です。同じ判断でも、言い方で受け取られ方が変わります。

責めないでください。遅れた事情はこちらには分かりませんし、事故や急な用事の可能性もあります。そして、遅れた側はたいてい自分で分かっています。

事実と、これからどうするかだけを言ってください。「本日は◯分のお時間になりますので、◯◯までを行います」。この形なら、責めずに伝わります。

そして、短く済ませてください。説明が長いほど、責められている感じが強くなりますし、その時間だけ施術が短くなります。

なお、受けられない場合も同じです。「本日はお受けできません」と伝え、次の予約の話に移ってください。理由を並べる必要はありません。

繰り返す方への対応

毎回遅れて来られる方が、います。ここは別の設計が要ります。

まず、記録を見てください。感覚で「いつも遅れる」と思っていても、実際は2回だけということがありますし、印象は強い出来事に引っ張られます。

繰り返しが事実なら、予約の取り方を変える方法があります。次の方が入っていない時間帯にお願いする、という形なら影響が出ません。

予約の時刻そのものを早めに伝える方法は、勧めません。一度気づかれると、その後の案内が信用されなくなります。

そして、伝えてください。「◯時からのお時間ですと、余裕をもってお受けできます」。責めずに、選択肢として示す形になります。

改善しない場合は、受けないという判断もあります。その方1人のために他の方の時間が削られている状態は、続けられません。

この判断をするときは、決めた基準に沿って伝えてください。「3回続きましたので」と事実で言えば、感情の話にならずに済みます。

待っていただく場合

短くせずに受ける判断をした場合、次の方に待っていただくことになります。ここも設計が要ります。

待つ場所を、決めておいてください。立ったまま待たせるのと、座って待てるのとでは、同じ10分でも感じ方が違います。

そして、見通しを伝えてください。「あと10分ほどで始められます」と言えるかどうかで、待つ側の負担が変わります。何も言われないまま待つのが、最も長く感じます。

何度も謝る必要はありません。1度伝えて、その後は普通に接するほうが、気を使わせずに済みます。

スタッフがいる場合

判断を、その場でさせないでください。人によって違うと、店として一貫しません。

決めた内容を紙にして、全員が同じ判断をする形にしてください。何分まで、何を削る、料金はどうする。この3つがあれば足ります。

そして、迷ったら責任者に確認する経路を作ってください。新人ほど、その場で受けてしまいます。

判断を任せる場合は、範囲を決めてください。「10分までは自分で判断してよい」といった形なら、いちいち止まらずに済みます。

決めること内容
受ける線枠と枠の間隔で吸収できる範囲
削る順番何を最初に外すか。安全に関わる工程は削らない
料金下げるか変えないか。先に決めて書く
次の方ずらさない。ずれるなら先に連絡
伝え方責めない。事実とこれからだけ、短く

VANNAでできること

VANNAでは、予約の案内に遅刻時の扱いを記載できます。来店前のメールリマインドは全プランで使えるため、当日に時間を確認していただく機会も作れます。カレンダー予約はMaxプランの機能で、枠と枠の間隔も設定できます。

顧客の記録には、遅刻の有無やその日の対応を残せます。繰り返しかどうかを、感覚ではなく記録で確認できます。一方で、遅刻を自動で集計する機能はありません。

料金はPro月額3,300円、Max月額5,500円、Max+月額11,000円で、いずれも税込です。初期費用は0円、予約や販売に対するVANNA側の手数料も0円です。現在はプレオープン期間として、2026年7月31日までの申し込みで2か月無料、以降の申し込みは1か月無料です。条件は変更される場合があるため、最新の内容はVANNA公式 料金でご確認ください。

こちらが遅れる場合

同じ問題は、こちら側でも起きます。基準を揃えておいてください。

前の施術が長引くことは、あります。そのとき、待っていただく方に何も言わないのが最も悪い対応です。

分かった時点で、伝えてください。「あと◯分ほどお待ちいただけますか」。見通しがあれば、待つ側の負担は減ります。

そして、繰り返すなら枠の設計を直してください。毎回長引くのは、時間の見積もりが合っていないということです。所要時間の考え方は、予約と予約の間の時間をどう使うかで整理しています。

遅刻を減らす側の工夫

対応を決めたら、次は起きにくくする方です。ここは仕組みで効きます。

前日のリマインドは、有効です。予定を忘れていた、という遅刻はこれで減りますし、キャンセルの連絡も早くいただけるようになります。設定のしかたは、予約リマインドメールを自動化するで整理しています。

道順の案内も、効きます。分かりにくい場所にある店ほど迷って遅れる方が増えるためで、目印を写真で示すだけで変わります。

とくに、初めての方の遅刻は道が理由であることが多くあります。駅の出口から順に写真を並べておけば、迷いようがなくなります。

そして、余裕のある時間を勧める方法もあります。勤務先から近い時間帯を選んでいただければ、遅れる確率は下がります。

今日やる一つ

いまの枠と枠の間隔を確認してください。そして、その分数を「何分まで吸収できるか」の線にしてください。それが決まれば、残りの判断は自然に決まります。

よくある質問

何分まで受けますか

枠と枠の間隔で吸収できる範囲を線にしてください。間隔が15分なら15分までです。それを超えると後ろが全部ずれます。決めた線は、予約の案内に書いてください。

内容はどう短くしますか

削る順番を先に決めておいてください。ただし、安全に関わる工程は時間が無くても省けません。そして、始める前に何をして何をしないかを伝えてください。

料金は下げますか

「減らしたぶん下げる」も「枠は押さえていたので変えない」も筋は通ります。どちらでも構いませんが、決めて書いてください。その場で計算すると、相手によって額が変わります。

次の予約をずらしますか

原則はずらしません。時間通りに来られた方が待たされるのは筋が通りません。どうしてもずれる場合は、次の方に着く前に連絡してください。

連絡の有無で変えてよいですか

考え方としては成り立ちます。連絡をいただければ、順番の入れ替えや次の方への伝達ができるためです。ただし、連絡しやすい手段を用意しておいてください。

どう伝えますか

責めないでください。事情はこちらには分かりません。「本日は◯分のお時間になりますので、◯◯までを行います」。事実とこれからだけを、短く伝えてください。

毎回遅れる方には

まず記録を見てください。感覚と実際は違うことがあります。事実なら、次の方が入っていない時間帯を選択肢として示してください。改善しない場合は、受けないという判断もあります。

自分が遅れる場合は

分かった時点で「あと◯分ほど」と伝えてください。見通しがあれば待つ側の負担は減ります。繰り返すなら、時間の見積もりが合っていないので枠の設計を直してください。

待っていただくときは

待つ場所を決めておいてください。立ったままと座れるのとでは、同じ10分でも感じ方が違います。そして見通しを伝えてください。何も言われないまま待つのが、最も長く感じます。何度も謝る必要はありません。

遅刻そのものを減らすには

前日のリマインド、道順の写真、余裕のある時間帯の提案。この3つが効きます。とくに初めての方の遅刻は道が理由であることが多いため、駅の出口から順に写真を並べておくと変わります。