サロンのメニューを減らす|出ている回数から判断する整理の手順
最終更新: 2026年7月28日
Summary
30種類あるのに実際に出ているのは5種類。増やすのは簡単ですが減らすのは決断が要ります。件数の数え方、削る基準、段階を踏んだ減らし方、増やすときの歯止めを整理します。
メニューが30種類あるのに、実際に出ているのは5種類。多くのサロンで起きていることです。
増やすのは簡単ですが、減らすのは決断が要ります。しかし選択肢が多すぎると、お客様は選べず、店は準備の負担を抱えます。

増えていく理由
意図して増やしたものは、実は少数です。多くは自然に増えます。
要望に応えて追加したものがあります。「こういうのはできますか」と聞かれて作り、そのまま残っている。
流行を取り入れたものがあります。当時は動いたが、いまは注文が入らない。
差別化のために作ったものがあります。他店にないものを、と考えて増やした。
値段の幅を作るために増やしたものもあります。高いものと安いものを並べたかった。
いずれも当時は理由がありました。問題は、増えた後に見直していないことです。
まず出ている回数を数える
減らす判断は、感覚ではなく実績から行います。
過去3か月から6か月の注文を、メニューごとに数えてください。何件出たかを並べると、動いているものと動いていないものがはっきり分かれます。
多くの店で、上位5種類が注文の7割から8割を占めます。下位のメニューは、数か月に1件という状態になっています。
| メニュー | 3か月の件数 | 割合 |
|---|---|---|
| A | 82件 | 41% |
| B | 45件 | 23% |
| C | 30件 | 15% |
| D〜H | 各10件前後 | 合わせて18% |
| I以降 | 各0〜2件 | 合わせて3% |
この表を作ると、判断の材料が揃います。数えていないうちは「あれも必要かもしれない」という気持ちが先に立ちます。
減らす基準
件数だけで機械的に切ると失敗します。次の観点も見てください。
単価と時間あたりの利益です。件数は少なくても、単価が高く時間あたりの利益が大きいものは残す価値があります。
入口になっているかです。そのメニューで来店した方が、後に他のメニューへ移っているなら、入口として機能しています。
他と代替できるかです。似たメニューが複数あるなら、統合できます。
準備の負担です。そのメニューのために特定の材料や機器を維持しているなら、やめると負担が減ります。
季節性があるかです。年に一度しか出ないメニューでも、その時期に必要なら残します。

これらを踏まえると、削る対象は「件数が少なく、単価も高くなく、他で代替でき、専用の準備が要るもの」に絞られます。
減らすと何が変わるか
減らした結果、次のことが起きます。
お客様が選びやすくなります。選択肢が多いと、決められずに離脱します。
説明が深くなります。5種類なら、それぞれについて詳しく説明できます。30種類では表面的になります。
材料の在庫が減ります。使わない材料を抱えなくて済み、廃棄も減ります。
技術の精度が上がります。同じ施術を繰り返すほど、質が安定します。
予約の設計が簡単になります。所要時間の種類が減り、枠の組み方が単純になります。
一方で、失うものもあります。特定のメニューを目的に来ていた方が離れる可能性があります。この点は次の項で扱います。
減らし方の手順
いきなり削除すると、来店中の方に影響します。段階を踏んでください。
まず、新規の受付を止めます。既存のお客様には引き続き提供し、新しく選べる状態からは外します。
次に、そのメニューを受けている方に伝えます。代わりに何を提案できるかを添えてください。「なくなります」だけでは不親切です。
次に、期限を設けます。「◯月末で終了します」と伝え、それまでに移行していただきます。
そのうえで、掲載から削除します。ホームページ、予約画面、店内のメニュー表、SNS。すべての場所から消してください。
最後に、材料や機器の扱いを決めます。他のメニューで使うなら残し、使わないなら処分するか売却します。
| 段階 | やること |
|---|---|
| 1 | 新規の受付を止める |
| 2 | 受けている方へ伝え、代替を提案する |
| 3 | 期限を設ける |
| 4 | 掲載をすべて削除する |
| 5 | 材料と機器の扱いを決める |
並べ方で選びやすさが変わる
種類を減らしても、並べ方が悪いと選べません。
数を絞ったうえで、順序を決めてください。上から順に見るため、勧めたいものを上に置きます。件数の多い順や、価格の安い順に機械的に並べる必要はありません。
分類してください。5種類を超えるなら、施術の種類や目的でまとめます。「顔まわり」「身体」といった見出しがあると、探しやすくなります。
初めての方向けを明示してください。どれを選べばよいか分からない方に、入口を示します。
比較しやすくしてください。似たメニューが並ぶなら、何が違うのかを一目で分かる形にします。時間、内容、価格。この3つが並んでいると比べられます。
写真を添えてください。文字だけでは、仕上がりが想像できません。ただし、実際と違う印象を与える写真は避けてください。
長い説明を並べないでください。1つあたり2行程度に収め、詳しく知りたい方が個別のページへ進める形にすると読みやすくなります。
名前と説明も見直す
減らすと同時に、残すメニューの見せ方も整えてください。
名前を分かりやすくしてください。店の中でしか通じない造語は、初めての方には伝わりません。
何が含まれるかを書いてください。シャンプーは含まれるのか、仕上げはどこまでか。含まれないものがあるなら、それも書いてください。
所要時間を書いてください。60分なのか90分なのかで、予定の立て方が変わります。
料金を総額で書いてください。追加料金が発生する条件があるなら、それも明示してください。
向いている方を書いてください。「初めての方に」「髪が硬い方に」といった一言があると、選びやすくなります。

減らせないと感じたとき
整理しようとしても手が止まることがあります。理由ごとに考え方を挙げます。
「せっかく作ったのに」と思う場合、それは過去の投資への未練です。すでに使った時間や費用は、残しても戻りません。これから先、そのメニューが利益を生むかどうかだけで判断してください。
「いつか出るかもしれない」と思う場合、期限を決めてください。「今後3か月で1件も出なければ削る」と決めれば、判断が先送りされません。
「他店にあるから」と思う場合、他店の事情は自店と違います。人数、設備、客層。同じ品揃えにする必要はありません。
「お客様に申し訳ない」と思う場合、実際に受けている方が何人いるかを確認してください。0人なら、申し訳なく思う相手がいません。
「選択肢が多いほうが親切」と思う場合、逆であることを思い出してください。選べない状態は、親切ではありません。
判断に迷うなら、削除ではなく「掲載から外して、要望があれば受ける」という中間の形もあります。掲載しないだけで、選ぶ負担は減ります。
追加を止める仕組み
減らしても、また増えていきます。増やすときの基準を作ってください。
新しいメニューを追加する前に、次を確認してください。
既存のメニューで対応できないか。オプションで足りるなら、新しいメニューにする必要はありません。
年に何件見込めるか。数件しか見込めないなら、都度の相談で対応する形でも足ります。
準備に何が要るか。専用の材料や機器が必要なら、その維持費も含めて判断します。
いつ見直すか。追加するときに、見直しの時期を決めておいてください。「1年後に件数を見る」と決めておけば、放置されません。
追加は簡単で、削除は難しい。この非対称性を意識して、追加のときに慎重になってください。
予約と料金の変更をまとめて反映する
メニューを整理すると、掲載を直す作業が発生します。ここが分かれていると漏れます。
VANNAでは、メニューと料金を管理画面から変更でき、変更するとホームページと予約画面の両方に反映されます。掲載場所ごとに直す必要がないため、更新漏れが起きにくくなります。メニューごとに所要時間を登録すると、カレンダー予約で空き枠が自動計算されます。カレンダー予約はMaxプランの機能で、来店前のメールリマインドは全プランで使えます。
なお、ポータルサイトに掲載している場合、そちらは別に更新する必要があります。店内のメニュー表や名刺も同様です。この点は把握しておいてください。
料金はPro月額3,300円、Max月額5,500円、Max+月額11,000円で、いずれも税込です。初期費用は0円、予約や販売に対するVANNA側の手数料も0円です。決済を使う場合のStripe決済手数料は店舗負担で別途かかります。現在はプレオープン期間として、2026年7月31日までの申し込みで2か月無料、以降の申し込みは1か月無料です。条件は変更される場合があるため、最新の内容はVANNA公式 料金でご確認ください。
オプションで幅を持たせる
メニューを減らしても、対応の幅は保てます。オプションを使ってください。
基本のメニューを少なくし、追加できる要素を用意する形です。基本が5種類、オプションが5種類あれば、組み合わせは多く作れます。しかし選ぶ側が見るのは、まず基本の5種類だけです。
オプションにするとよいものを挙げます。
時間を延ばすもの。基本の施術に、追加の時間を足す形です。
範囲を広げるもの。基本では扱わない部位を追加します。
使う材料を変えるもの。標準のものと、上位のものを選べる形にします。
仕上げを追加するもの。基本に含まれない工程を足します。
オプションの価格は、基本の価格に対して分かりやすい比率にしてください。基本5,000円にオプション3,800円だと、どちらが主か分からなくなります。
オプションが多くなりすぎた場合も、同じ整理が必要です。出ていないオプションは削ってください。
減らした後に確認すること
3か月後に、次を確認してください。
売上が落ちていないか。落ちているなら、削ったメニューが実は重要だった可能性があります。
客数が減っていないか。特定のメニュー目的の方が離れていないかを見ます。
残したメニューの件数が増えているか。移行が進んでいれば、上位のメニューに集中します。
準備の負担が減っているか。在庫、発注、片付け。感覚でなく、実際に楽になったかを確認してください。
問い合わせが増えていないか。「あのメニューはなくなったのですか」という声が多いなら、案内が足りていません。
減らすタイミング
いつ実施するかで、負担が変わります。
繁忙期を避けてください。忙しい時期に変更すると、告知も移行の対応も手が回りません。
価格改定と同時にしないでください。何が変わったのかが伝わりにくくなります。メニューの整理を先に行い、定着してから価格を見直すほうが説明しやすくなります。
年度や季節の変わり目に合わせると、告知の理由が自然になります。「春のメニューを見直しました」という形で伝えられます。
スタッフの入れ替わりの直後は避けてください。新しい人が覚えたばかりの内容を変えると、混乱します。
準備の期間を確保してください。告知、移行の対応、掲載の更新。1か月から2か月は見ておいてください。
一度にすべてを減らす必要はありません。年に1回、少しずつ整理する形でも十分です。
よくある質問
メニューは何種類が適切ですか
一律の数はありません。ただし、初めての方が5秒で選べる状態が目安になります。スクロールしないと全部見えない数は、多すぎる可能性があります。
常連さんが受けているメニューは削れますか
その方に伝え、代替を提案したうえで期限を設けてください。黙って消すと信頼を損ないます。移行できない事情があるなら、その方だけ継続する判断もありえます。
減らすと売上が落ちませんか
短期的には落ちる可能性があります。ただし、選びやすくなることで新規の決定率が上がり、準備の負担が減って回転が上がる面もあります。3か月後に数字で確認してください。
オプションとメニューはどう分けますか
単独で成立するものをメニュー、他と組み合わせるものをオプションにしてください。オプションで足りるものをメニューにすると、種類が増えます。
季節限定のメニューはどう扱いますか
期間を明示し、期間外は掲載しないでください。年間を通じて表示していると、選択肢が増えたままになります。
増やすときの基準はどう決めますか
既存で対応できないか、年に何件見込めるか、準備に何が要るか、いつ見直すか。この4つを追加前に確認してください。とくに見直しの時期を決めておくと、放置されません。
いつ実施するのがよいですか
繁忙期を避け、価格改定とは時期をずらしてください。年度や季節の変わり目に合わせると、告知の理由が自然になります。準備には1か月から2か月を見ておいてください。
一度に全部整理する必要がありますか
ありません。年に1回、少しずつ減らす形でも十分です。一度に大きく変えると、告知も移行の対応も負担が集中します。
出典
本記事は2026年7月時点の一般的な情報の整理です。料金の表示については、総額表示や追加料金の明示に関する要件があるため、必要に応じて専門家にご確認ください。VANNAの料金・機能・キャンペーン条件は変更される場合があります。



