サロンを共同で始める|解消のときの取り決めを、先に書く
最終更新: 2026年7月29日
Summary
共同でサロンを経営するときの取り決めを整理します。名義と決定の権限の形、折半が決まらなくなる理由、お金の出し方と役割の書き出し、取り分の決め方、解消のときの買い取りと顧客情報の扱い、借入の保証と屋号、書面にする範囲を扱います。
友人と二人でサロンを始めた。3年目に方向が合わなくなり、店をどうするかで揉めている。
始めるときは、話が合っています。決めておくべきなのは、合わなくなったときのことです。

始めるときに、終わりを決める
不吉に見えますが、必要な手順です。
うまくいっている時期に決めておけば、冷静に話せます。
合わなくなってから話すと、感情が入ります。
「そんなことは起きない」と考えて始めた店の多くで、起きています。
決めておくことは、相手を疑うことではありません。
双方を守る手順です。
誰の名義で始めるか
最初の分かれ道です。
個人事業として、片方の名義で始める場合。
事業の主体は、その一人です。もう一方は、従業員か、協力者になります。
法人を作って、二人で出資する場合。
持ち分の割合が、決定の権限になります。
どちらにするかで、後の扱いが大きく変わります。
| 形 | 決定の権限 | 解消のとき |
|---|---|---|
| 片方の名義 | 名義人にある | もう一方が離れる形 |
| 法人・折半 | 分かれると決まらない | 買い取りか清算 |
| 法人・偏り | 多いほうにある | 少ないほうが離れやすい |

折半は決まらなくなる
よくある落とし穴です。
出資も権限も半分ずつにすると、意見が割れたときに決まりません。
決まらない状態が続くと、事業が止まります。
どちらかを多くする形を、検討してください。
折半にする場合、意見が割れたときの決め方を、先に決めてください。
第三者に判断を委ねる方法もあります。
お金の出し方を記録する
曖昧にしないでください。
いくらを、誰が、いつ出したか。
それが出資なのか、貸付なのか。
貸付なら、返済の条件も決めてください。
口約束にすると、解消のときに主張が食い違います。
記録は、書面で残してください。
役割を書き出す
同じ仕事をしないでください。
技術、経理、集客、仕入れ、採用。
誰が何を担当するかを、書き出してください。
同じ領域を二人で見ると、指示が二重になります。
決定の権限も、領域ごとに決めてください。
年に一度、役割を見直してください。
取り分の決め方
働き方が違えば、揉めます。
売上に対する比率にするか、固定の額にするか。
働く時間が違う場合、時間を反映させる形も考えられます。
技術で稼ぐ額に差がある場合、その扱いも決めてください。
「あとで考える」は、必ず揉めます。
決めた内容を、書面にしてください。
労働の条件を決める
雇用に近い形になる場合があります。
片方が名義人で、もう一方が働く場合、雇用の関係になる可能性があります。
その場合、労働時間や休日の定めが適用されます。
社会保険の扱いも変わります。
形式と実態がずれていると、後から問題になります。
判断に迷う場合、社会保険労務士に確認してください。
解消のときの取り決め
これが最も重要です。
片方が離れる場合、店をどうするか。
残る側が、離れる側の持ち分を買い取るか。
買い取る場合の金額の決め方を、先に決めてください。
「そのときの時価で」では、決まりません。
計算の方法を、書いておいてください。
顧客をどう分けるか
サロンでは、特に問題になります。
離れる側が、担当していた顧客を連れて行くか。
連れて行かない場合、その方々への説明が要ります。
連れて行く場合、顧客の情報を渡すことになります。
個人情報の扱いに、注意が必要です。
本人の同意なく、情報を渡せません。

顧客情報の扱いを決める
法令が関わります。
顧客の情報は、事業者が管理しているものです。
離れる側が持ち出すことは、原則としてできません。
来店された方が、自分の意思で移る場合は別です。
その方に、移り先を伝えるかどうかも、決めておいてください。
扱いは、サロンの顧客情報を安全に管理する完全ガイドで整理しています。
屋号と看板の扱い
どちらが使い続けるか。
離れる側が同じ名前で開くと、混乱します。
同じ地域なら、特に問題になります。
屋号を誰が使うかを、先に決めてください。
登録している場合、その扱いも確認してください。
借入と保証の扱い
残ります。
事業の借入に、二人が連帯して保証している場合があります。
離れても、保証は自動では外れません。
金融機関との交渉が必要になります。
離れる側の負担をどうするかを、決めてください。
これを決めずに離れると、後から請求が来ます。
設備と在庫の扱い
分けにくいものです。
内装や設備は、分けられません。
残る側が引き取り、金額を精算する形が一般的です。
在庫と備品の評価の方法も、決めておいてください。
賃貸の契約が誰の名義かも、確認してください。
事故や病気への備え
片方が働けなくなる場合があります。
長期の入院や、事故で復帰できない状態。
その期間、取り分をどうするかを決めてください。
復帰しない場合の扱いも、決めておいてください。
保険で備える方法もあります。
高齢になってからではなく、始めるときに決めてください。
相続が絡む場合
持ち分は相続の対象になります。
法人の持ち分は、亡くなった方の相続人に引き継がれます。
面識のない相続人と、事業を続けることになる場合があります。
その場合に買い取る取り決めを、先に置いてください。
個人事業の場合、事業の資産と個人の資産の区別が問題になります。
税理士に相談してください。
新しく人を入れるとき
三人目が入る場面です。
出資して参加する形か、雇用する形か。
出資なら、既存の二人の持ち分が変わります。
雇用なら、決定の権限は変わりません。
どちらにするかを、二人で合意してから進めてください。
一方が単独で決めると、必ず問題になります。
書面にする
口約束にしないでください。
決めた内容を、書面にしてください。
双方が署名して、それぞれが保管してください。
内容が複雑になる場合、弁護士や行政書士に相談してください。
費用はかかりますが、揉めたときの費用より安く済みます。
見直しの時期を決める
一度作って終わりにしないでください。
年に一度、内容を確認してください。
役割が変わっている場合、書面も直してください。
売上の規模が変わった場合、取り分の条件も見直してください。
見直した日を、記録してください。
家族と始める場合
同じ手順が必要です。
夫婦や兄弟で始める場合、話し合いが省かれがちです。
関係が近いほど、決めておく必要があります。
離婚や相続が絡むと、事業に影響します。
税務上の扱いも、確認してください。
配偶者への給与の扱いは、青色事業専従者給与とはで整理しています。
一人で始めるという選択
比べてみてください。
共同で始めると、資金と労力が半分になります。
一方で、決定に時間がかかり、解消のときに費用がかかります。
一人なら、決定は速く、解消の問題もありません。
代わりに、資金と労力をすべて自分で負います。
雇う形にする選択もあります。判断は、スタッフを雇うか、一人で続けるかで整理しています。
揉め始めたときの対応
早く動いてください。
方向が合わないと感じた時点で、話し合いの場を作ってください。
放置すると、現場のスタッフに伝わります。
第三者を入れて話す方法もあります。
決めた内容は、その場で書面にしてください。
VANNAでできること
VANNAでは、管理画面の利用者を複数設定でき、誰がどの操作をしたかを分けて管理できます。顧客の情報や予約の記録は事業者の管理下に残るため、担当者が離れても情報が失われません。カレンダー予約はMaxプランの機能で、来店前のメールリマインドは全プランで使えます。
共同経営の契約書を作成したり、持ち分を管理したりする機能はありません。取り決めの作成は、別に行うことになります。この点は把握しておいてください。
料金はPro月額3,300円、Max月額5,500円、Max+月額11,000円で、いずれも税込です。初期費用は0円、予約や販売に対するVANNA側の手数料も0円です。現在はプレオープン期間として、2026年7月31日までの申し込みで2か月無料、以降の申し込みは1か月無料です。条件は変更される場合があるため、最新の内容はVANNA公式 料金でご確認ください。
始める前に書く五つ
これだけは書いてください。
誰の名義で始めるか。
お金を誰がいくら出し、それは出資か貸付か。
役割と、決定の権限。
取り分の決め方。
離れるときの手順と、金額の計算方法。
この五つを書いて署名すれば、多くの揉めごとが防げます。
よくある質問
始めるときに解消の話をしますか
うまくいっている時期に決めておけば、冷静に話せます。合わなくなってから話すと、感情が入ります。相手を疑うことではなく、双方を守る手順です。
名義はどうしますか
片方の名義の個人事業か、法人を作って二人で出資するか。事業の主体と決定の権限が変わるため、後の扱いが大きく違います。
折半にしてよいですか
意見が割れたときに決まりません。どちらかを多くする形を検討してください。折半にする場合、割れたときの決め方を先に決めてください。
お金の出し方は記録しますか
いくらを、誰が、いつ出したか。それが出資か貸付か。貸付なら返済の条件も。口約束にすると、解消のときに主張が食い違います。
役割は分けますか
技術、経理、集客、仕入れ、採用。誰が担当するかを書き出してください。同じ領域を二人で見ると、指示が二重になります。
取り分はどう決めますか
売上に対する比率か、固定の額か。働く時間や稼ぐ額に差がある場合、その扱いも決めてください。「あとで考える」は必ず揉めます。
雇用になる場合がありますか
片方が名義人で、もう一方が働く場合、雇用の関係になる可能性があります。労働時間や社会保険の扱いが変わります。
離れるときの金額はどう決めますか
計算の方法を先に書いておいてください。「そのときの時価で」では決まりません。
顧客は連れて行けますか
顧客の情報は事業者が管理しているものです。離れる側が持ち出すことは、原則としてできません。本人が自分の意思で移る場合は別です。
顧客への説明は
離れる側が担当していた方々に、何を伝えるかを決めてください。移り先を伝えるかどうかも、事前に決めておいてください。
屋号はどちらが使いますか
先に決めてください。離れる側が同じ名前で開くと、特に同じ地域では混乱します。登録している場合、その扱いも確認してください。
借入はどうなりますか
連帯して保証している場合、離れても自動では外れません。金融機関との交渉が必要です。決めずに離れると、後から請求が来ます。
設備や在庫は
内装や設備は分けられません。残る側が引き取り、金額を精算する形が一般的です。評価の方法を決めておいてください。
片方が働けなくなったら
長期の入院や、復帰できない状態。その期間の取り分と、復帰しない場合の扱いを決めてください。保険で備える方法もあります。
相続が絡むとどうなりますか
法人の持ち分は相続人に引き継がれ、面識のない方と事業を続けることになる場合があります。買い取る取り決めを先に置いてください。
三人目を入れるときは
出資して参加する形か、雇用する形か。出資なら既存の持ち分が変わります。二人で合意してから進めてください。
書面は必要ですか
必要です。双方が署名して、それぞれが保管してください。複雑になる場合、専門家に相談してください。揉めたときの費用より安く済みます。
見直しはしますか
年に一度、内容を確認してください。役割が変わっている場合、書面も直してください。売上の規模が変われば、取り分の条件も見直します。
家族と始める場合も必要ですか
関係が近いほど、決めておく必要があります。離婚や相続が絡むと、事業に影響します。税務上の扱いも確認してください。
一人で始めるのとどちらがよいですか
共同なら資金と労力が半分になりますが、決定に時間がかかり、解消に費用がかかります。一人なら決定は速く、解消の問題もありません。
揉め始めたら
方向が合わないと感じた時点で、話し合いの場を作ってください。放置すると、現場のスタッフに伝わります。第三者を入れる方法もあります。
最低限、何を書きますか
名義、お金の出し方、役割と権限、取り分、離れるときの手順と金額の計算方法。この五つを書いて署名してください。
相談先はどこですか
弁護士や行政書士です。労働の条件については社会保険労務士、税務については税理士に確認してください。
出典
本記事は2026年7月時点の一般的な情報の整理です。共同経営の形態や解消の手続きは、個別の事情によって大きく変わります。契約の内容については、弁護士などの専門家にご相談ください。VANNAの料金・機能・キャンペーン条件は変更される場合があります。



