サロンの出張・訪問施術の扱い|通えなくなった方にどこまで対応できるか
最終更新: 2026年7月28日
Summary
長く通っていた方が来られなくなったときの対応を整理します。出張して施術できる範囲の法令上の考え方、保健所への確認事項、準備するもの、料金の決め方、出張しない場合の選択肢、保険の確認までを扱います。
長く通ってくださった方が、来られなくなった。加齢、怪我、入院、介護。理由はさまざまです。
「行きましょうか」と言いたくなります。しかし、店の外で施術することには、確認すべき点があります。

出張して施術できる場合は限られる
美容師法では、美容の業は美容所で行うこととされています。
例外として、政令で定める場合には美容所以外の場所でも行えるとされています。疾病その他の理由により美容所に来ることができない方に対して行う場合などが挙げられています。
つまり、来られない事情がある方への出張は、例外として認められる余地があります。
一方、単に「その方が便利だから」という理由での出張は、この例外にあたらない可能性があります。
理容についても、同様の考え方が理容師法に定められています。
具体的にどこまでが認められるかは、判断が分かれます。所轄の保健所に確認してください。
| 場面 | 考え方 |
|---|---|
| 疾病等で来られない方への出張 | 例外として認められる余地がある |
| 便利だからという理由 | 例外にあたらない可能性がある |
| 判断に迷う場合 | 所轄の保健所へ確認 |
保健所に確認すること
出張を検討するなら、事前に確認してください。
どういう場合に認められるか。対象となる方の状態。
届け出が必要かどうか。地域によって扱いが異なる場合があります。
衛生の基準はどうなるか。店内と同じ扱いを求められるのか。
使える器具と、消毒の方法。持ち運ぶ場合の管理が問われます。
記録の残し方も確認してください。店内と同じ様式でよいかを聞いてください。
これらは、地域によって運用が異なります。営業する場所の保健所に、実際の状況を伝えて確認してください。
準備するもの
出張が認められる場合でも、店内とは条件が違います。
持ち運ぶ器具を決めてください。消毒済みのものを、清潔な状態で運ぶ必要があります。
消毒の手段を用意してください。現地で洗浄できるとは限らず、水も使えない場合があります。
使い捨てのものを活用する方法もあります。持ち帰る手間が減ります。
廃棄物の扱いを決めてください。現地で出たものを、そのまま置いてこられません。
養生の材料を用意してください。床や家具を汚さないための準備です。汚してしまうと、弁償の話になります。
水の確保も確認してください。使える場所があるか、事前に聞いてください。

訪問先での配慮
自宅や施設へ伺う場合、店内とは違う配慮が要ります。
事前に、必要なものと場所を伝えてください。椅子、電源、水道。当日に足りないと、施術ができません。
ご家族や施設の方への説明も要ります。誰が、何のために、どれくらいの時間来るのか。
所要時間を伝えてください。訪問には、準備と片付けの時間も含まれます。
体調の確認を、より慎重に行ってください。医療機関から離れた場所での施術になり、何かあったときの対応が遅れます。
無理な姿勢での施術は避けてください。ご本人にも、自分にも負担がかかります。
車椅子やベッドの上での施術は、店内とは手順が変わります。事前に想定しておいてください。
料金の決め方
出張には、店内とは違う費用がかかります。
移動の時間を計算に入れてください。往復の時間は、施術できない時間です。
交通の費用も加えてください。自分の車を使う場合も、燃料と駐車の費用がかかります。
準備と片付けの時間も、店内より長くかかります。道具の積み下ろしが加わります。
1件のために往復すると、時間あたりの効率が下がります。同じ地域で複数の依頼をまとめる方法もあります。
料金を明示してください。出張の費用が別にかかるなら、事前に伝えてください。
安易に無料で行うと、続けられません。継続する前提なら、成立する料金にしてください。
| 加える費用 | 内容 |
|---|---|
| 移動の時間 | 往復は施術できない時間 |
| 交通の費用 | 実費 |
| 準備・片付け | 店内より長くかかる |
| 効率の低下 | 1件ごとの往復を見込む |
出張しない選択
出張が難しい場合の対応も、考えてください。
来店の負担を減らす方法があります。予約の時間を調整する、待ち時間をなくす、駐車場の近くに案内する。
ご家族の付き添いで来られる方もいます。その場合の受け入れを考えてください。
送迎を行う店もありますが、責任と保険の問題が生じます。事故が起きた場合の扱いを確認してください。
施術の時間を短くする方法もあります。長時間の来店が負担なら、内容を絞ります。
他の店を紹介する方法もあります。訪問を行っている事業者が、地域にある場合があります。
いずれの場合も、正直に伝えてください。「行けたらいいのですが、法令上の制約があります」と説明すれば、理解されます。

関係を保つ方法
施術を提供できなくなっても、関係は続けられます。
連絡を取ってください。季節の挨拶、体調を伺う言葉。売り込みにならない形にしてください。
来られるようになったときに、戻ってこられる形にしておいてください。
ご家族が来店されている場合、その方を通じて様子が分かります。無理に聞き出さないでください。
無理に来店を促さないでください。負担になります。
亡くなられる場合もあります。記録の扱いを、あらかじめ考えておいてください。ご家族から連絡をいただく場合もあります。
長く通ってくださった方との関係は、店の歴史でもあります。
店の営業への影響
出張を始める場合、店の営業に影響が出ます。
移動の時間だけ、店を空けることになります。その間、来店の受け付けができません。
一人で運営している場合、影響が大きくなります。出張の日は、店内の予約を入れられません。
曜日や時間帯を決める方法があります。「毎週水曜の午前は出張」といった形です。
件数を制限する方法もあります。月に何件までと決めておくと、営業が崩れません。
依頼が増えた場合の扱いも、先に考えてください。すべてに応じると、店の営業が回らなくなります。
断る基準を決めておいてください。距離、内容、時間帯。基準がないと、その都度悩みます。
VANNAでは、顧客ごとに来店の履歴と連絡先が残ります。長く来ていない方も記録に残るため、状況を把握できます。顧客ごとにメモを残せるため、事情も記録できます。カレンダー予約はMaxプランの機能で、来店前のメールリマインドは全プランで使えます。
出張の予約を店内の予約と分けて管理する機能はありません。移動の時間を含めた枠は、自分で設定することになります。この点は把握しておいてください。
料金はPro月額3,300円、Max月額5,500円、Max+月額11,000円で、いずれも税込です。初期費用は0円、予約や販売に対するVANNA側の手数料も0円です。決済を使う場合のStripe決済手数料は店舗負担で別途かかります。現在はプレオープン期間として、2026年7月31日までの申し込みで2か月無料、以降の申し込みは1か月無料です。条件は変更される場合があるため、最新の内容はVANNA公式 料金でご確認ください。
施設との関わり
高齢者施設や病院から、依頼を受ける場合があります。
施設の側にも、受け入れの決まりがあります。事前に確認してください。
契約の形を明確にしてください。誰が費用を負担するか、いつ支払われるか。書面で残してください。
定期的に伺う場合、日程を決めてください。店の営業に影響します。
施設内での衛生の基準を確認してください。感染への対策が求められる場合があります。
利用される方の状態を、事前に把握してください。座位を保てるか、意思の疎通ができるか。
複数の方を続けて施術する場合、器具の消毒が特に重要になります。
保険の確認
店外での施術は、保険の扱いが変わる場合があります。
加入している保険が、店外での施術を対象とするかを確認してください。
移動中の事故も、対象になるかを確認してください。
訪問先の物を壊した場合の補償も、確認が要ります。
対象外であれば、その施術は行わないという判断も必要です。無保険で行うのは避けてください。
保険会社に、実際の状況を伝えて確認してください。「たぶん大丈夫」で進めないでください。
契約の内容は変わることがあります。定期的に確認してください。
業種によって扱いが違う
すべての施術が、同じ扱いになるわけではありません。
美容師法や理容師法の対象となる行為は、これらの法律に定められた範囲で判断されます。
まつげエクステは、美容師の資格が必要とされています。出張の扱いも、美容師法の枠組みで考えることになります。
ネイルやエステは、これらの法律の対象ではないとされる場合があります。ただし、施術の内容によって判断が変わります。
対象外だからといって、何をしてもよいわけではありません。衛生の管理、安全の確保、事故が起きたときの責任は残ります。
自分が提供している施術が、どの法律の対象になるかを把握してください。分からない場合、保健所に確認してください。
複数の施術を提供している場合、それぞれで扱いが違うことがあります。
| 施術 | 考え方 |
|---|---|
| 美容師法・理容師法の対象 | 法に定められた範囲で判断 |
| まつげエクステ | 美容師の資格が必要とされている |
| ネイル・エステ | 対象外とされる場合がある |
| いずれの場合も | 衛生と安全、事故時の責任は残る |
記録の残し方
店外での施術も、記録が必要です。
日時と場所を記録してください。誰の自宅か、どの施設か。
施術の内容と、使った薬剤を記録してください。店内と同じ項目です。
体調の確認をした内容も残してください。通常より慎重に確認する場面です。
同意を得た事実も記録してください。ご本人が意思を表示できない場合、誰の同意を得たかも含めて。
移動の記録も残しておくと、費用の計算と、税務の処理に使えます。
これらは、後で確認を受けたときに必要になります。店外だからと省略しないでください。
よくある質問
通えなくなった方の自宅へ行ってもよいですか
美容師法では、美容の業は美容所で行うこととされ、政令で定める場合が例外とされています。疾病その他の理由で来られない方への出張は、例外として認められる余地があります。所轄の保健所に確認してください。
便利だからという理由での出張は
例外にあたらない可能性があります。認められる範囲は判断が分かれるため、保健所に実際の状況を伝えて確認してください。
何を準備しますか
消毒済みの器具、現地での消毒の手段、廃棄物の扱い、養生の材料。水が使えるかも事前に確認してください。使い捨てのものを活用すると、持ち帰る手間が減ります。
料金はどう決めますか
移動の時間、交通の費用、準備と片付けの時間を加えてください。安易に無料で行うと続けられません。継続する前提なら、成立する料金にしてください。
出張が難しい場合は
来店の負担を減らす方法があります。予約の時間の調整、待ち時間をなくす、施術の時間を短くする。訪問を行っている事業者を紹介する方法もあります。
送迎をしてもよいですか
責任と保険の問題が生じます。事故が起きた場合の扱いを確認してください。
保険は店外でも使えますか
契約によります。店外での施術、移動中の事故、訪問先の物の破損。それぞれ対象になるかを保険会社に確認してください。対象外なら、その施術は行わない判断も必要です。
施設から依頼を受けた場合は
施設側の受け入れの決まり、契約の形、費用の負担と支払いの時期、衛生の基準を確認してください。複数の方を続けて施術する場合、器具の消毒が特に重要になります。
施術できなくなっても関係は続けられますか
続けられます。連絡を取り、来られるようになったときに戻れる形にしておいてください。ただし、無理に来店を促さないでください。負担になります。
業種によって扱いは違いますか
違います。美容師法や理容師法の対象となる行為は、これらの法律の枠組みで判断されます。ネイルやエステは対象外とされる場合がありますが、衛生の管理や事故時の責任は残ります。
店外でも記録は必要ですか
必要です。日時と場所、施術の内容と使った薬剤、体調を確認した内容、同意を得た事実。店外だからと省略しないでください。後で確認を受けたときに必要になります。
ご本人が意思を表示できない場合は
誰の同意を得たかを記録してください。ご家族か、施設の方か。判断に迷う場合、施術を行わない選択も必要です。
出張は店の営業にどう影響しますか
移動の時間だけ、店を空けることになります。一人で運営している場合、その日は店内の予約を入れられません。曜日を決める、件数を制限するといった方法があります。断る基準も先に決めてください。
出典
本記事は2026年7月時点の一般的な情報の整理であり、個別の法的助言ではありません。出張して施術できる範囲や必要な手続きは、業種と地域によって運用が異なります。必ず所轄の保健所にご確認ください。VANNAの料金・機能・キャンペーン条件は変更される場合があります。



