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訪問美容

訪問先の方が入院・逝去されたとき|終わりが来る前提で組む

公開: 2026年8月5日

Summary

関係が終わるときの実務と整理をまとめます。入院・施設の移動・逝去それぞれで何をして何をしないか、未払いがある場合の扱いと時期、記録を残す期間、連絡が途絶えたときの止め方、施設単位で伺う場合の入れ替わり、自分の側の整理、引き継ぐという選択、1回ごとを丁寧にする理由を扱います。

次の訪問の日程を確認したら、「先週亡くなりました」と言われました。何と返せばよいのか、分かりませんでした。

訪問での施術を続けていると、この場面は必ず来ます。店内では起きにくいことですが、こちらでは想定しておく必要があります。

なお、訪問の始め方や準備はサロンの出張・訪問施術の扱いで扱っています。この記事は、関係が終わるときの実務と心の整理に絞ります。

場面ごとに、することとしないこと
場面ごとに、することとしないこと

起きることを前提にする

まず、この前提を持ってください。避けられないことなので、知らないままでいるほうが不利になります。

訪問で伺う方の多くは、体調に不安を抱えておられます。入院、施設の移動、そして逝去。いずれも起こりうることです。

つまり、いつか終わることを前提にした関係になります。店内のように、何年も続く前提では組めません。

このことは、悲観ではありません。むしろ、限られた回数だという認識があると、1回ごとの向き合い方が変わってきます。

そして、備えておけば、そのときに慌てずに済みます。何をして、何をしないかを、いま決めておいてください。

入院されたとき

まず起きやすいのが、こちらです。頻度としても最も多いため、対応を決めておいてください。

予定していた訪問は、いったん止まります。日程を消し、次の連絡を待つ形になるためです。

このとき、こちらから病院へ連絡しないでください。入院先を知っていても、施術の話を持ち込む場面ではないためです。

窓口の方に「落ち着かれましたらご連絡ください」と伝えて、あとは待ってください。こちらから状況を尋ね続けると、答える側の負担になります。

そして、予約を空けたままにしないでください。戻られる時期は読めないため、その枠は他に使ってください。押さえ続けても、双方の得になりません。

場面することしないこと
入院日程を消し、窓口に一言。連絡を待つ病院へ連絡する/状況を尋ね続ける
施設の移動移動先で続けられるか窓口に確認勝手に移動先へ伺う
逝去短く弔意を伝える/記録を止める長い言葉を尽くす/営業を続ける

施設が変わったとき

続けられるかどうかは、移動先の条件によります。こちらの意思では決まらないので、まず確認してください。

移動先にも受け入れの決まりがあります。外部の施術者が入れるかどうかは、施設ごとに違うためです。

窓口の方に確認してください。「引き続き伺うことは可能でしょうか」と聞けば、答えが返ります。

続けられない場合は、そこで終わります。無理に働きかけないでください。施設には施設の事情があり、こちらが変えられる部分ではありません。

そして、移動先が遠い場合は、こちらの都合も見てください。移動の時間が倍になるなら成り立たない場合がありますし、そこで断ることは失礼にはあたりません。

未払いと記録の扱い
未払いと記録の扱い

逝去を知ったとき

最も対応に迷う場面です。細かく決めることはできないので、原則だけ持っておいてください。

伝えていただいたら、短く弔意を伝えてください。「お知らせいただき、ありがとうございます。心よりお悔やみ申し上げます」。この一言で足ります。

長く言葉を尽くさないでください。伝える側にも負担があるため、短く受け取るほうが相手も楽になります。

そして、その場で次の話をしないでください。未払いがあっても、そのときには触れないでください。

弔問や供花については、こちらから申し出ないでください。求められた場合にのみ、考える形にしておくと迷いません。

未払いがある場合

現実の問題として、生じることがあります。触れにくい話ですが、扱いを決めておいてください。

その場では、触れないでください。知らせを受けた直後に請求の話をすると、それだけが記憶に残ることになります。

しばらく置いてから、窓口の方に確認してください。1か月ほど空けても、遅すぎることはありません。

伝え方は、事務的にしてください。「◯月◯日分のご精算について、ご確認いただけますでしょうか」。感情を含めないほうが、相手も返しやすくなります。

そして、回収できない場合もあります。金額によっては、諦めるという判断もしてください。追い続けることで失うもののほうが大きくなります。

なお、こうした事態を減らすには、都度いただく形にしておくのが確実です。まとめて後払いにするほど、残る可能性が上がります。

記録をどうするか

残すか、消すか。ここも、そのときに考えると判断が鈍るので、先に決めておいてください。

顧客の記録は、一定期間残す形が一般的です。ただし、亡くなった方の記録を残し続ける意味は薄くなっていきます。

期間を決めて、その後は削除する形にしてください。1年、あるいは確定申告に必要な期間。基準を作っておけば、そのつど迷わずに済みます。

そして、予約の一覧からは早めに外してください。名前が残っていると、目にするたびに手が止まります。

記録の扱いは、顧客台帳をどう作るかでも整理しています。

終わりが来る前提で組む
終わりが来る前提で組む

自分の側の整理

ここが、最も語られない部分です。ただし、無視すると次の訪問に出るので、扱いを考えておいてください。

長く伺っていた方が亡くなると、こたえます。訪問では1対1の時間が長く、関係も深くなりやすいためです。店内の来店客とは、距離が違います。

そして、これは仕事の一部として処理しきれるものではありません。割り切ろうとすると、かえって残ります。

話せる相手を持ってください。同業でも家族でも構いませんが、1人で抱えると次の訪問にも影響が出ます。

なお、こういう場面が重なる時期があります。続くと感じたら、訪問の件数を減らす判断もしてください。

家族との関係は続くことがある

ご本人が亡くなっても、そこで全部が終わるとは限りません。ここも知っておいてください。

ご家族が、その後にお客様になる場合があります。訪問で見ていただいた仕事が、そのまま信用として残るためです。

ただし、こちらから働きかけないでください。営業として動くと、それまでの関係の意味が変わります。

連絡が来たら、応じてください。来なければ、それで構いません。どちらでも成り立つ距離を保ってください。

そして、以前の訪問の話を持ち出しすぎないでください。相手が触れたときに応じる程度で、こちらから語る必要はありません。

訪問を続けるかどうか

積み重なると、続けるかどうかを考える時期が来ます。誰にでも来ることなので、先に知っておいてください。

訪問は、店内より関係が濃くなりますし、終わり方も店内とは違います。

この重さが自分に合うかどうかは、やってみないと分かりません。合わないと感じたら、やめてよいのです。

一方、この仕事にしかない意味を感じる方もいます。最後まで髪を整える機会は、他の働き方では得られません。

どちらでも構いません。ただし、無理に続けないでください。自分が保てなくなると、誰の役にも立たなくなります。

引き継ぐという選択

自分が続けられない場合、他の方に渡す方法があります。やめる=終わり、とは限りません。

同業で訪問をしている方がいるなら、紹介できます。窓口の方に伝えれば、そちらで調整していただけるためです。

ただし、勝手に情報を渡さないでください。ご本人やご家族の同意が要ります。

そして、引き継ぐ場合は、状態と手順を伝えてください。体位の扱い、避ける部位、所要時間。これらが分かれば、次の方が同じ確認から始めずに済みます。

決めておくこと内容
入院日程を消して待つ。こちらから病院へ連絡しない
施設の移動続けられるか窓口に確認。遠ければ断ってよい
逝去短く弔意。その場で次の話をしない
未払い1か月ほど置いてから、事務的に確認する
記録期間を決めて削除。予約一覧からは早めに外す

VANNAでできること

VANNAでは、予約の削除と顧客の記録の管理ができます。日程を消す、記録を残す期間を決めて整理する、といった作業をまとめて行えます。カレンダー予約はMaxプランの機能で、来店前のメールリマインドは全プランで使えます。

来店前のリマインドは、止め忘れると届いてしまいます。日程を消した時点で、リマインドの対象からも外れます。

一方、こうした場面での連絡文を用意する機能はありません。伝える言葉は、店で決めることになります。

料金はPro月額3,300円、Max月額5,500円、Max+月額11,000円で、いずれも税込です。初期費用は0円、予約や販売に対するVANNA側の手数料も0円です。現在はプレオープン期間として、2026年7月31日までの申し込みで2か月無料、以降の申し込みは1か月無料です。条件は変更される場合があるため、最新の内容はVANNA公式 料金でご確認ください。

連絡が途絶えたとき

知らせが来ないまま、連絡が取れなくなる場合もあります。ここも扱いを決めておいてください。

次の予定の確認をして、返事がない。何度か試して、それでも返らない。この状態は、実際に起こります。

このとき、追い続けないでください。事情が分からないまま連絡を重ねると、相手の負担になります。

1〜2回試して返らなければ、いったん止めてください。そして、予約の枠は他に使ってください。

なお、後から連絡が来ることもあります。そのときは、間が空いたことに触れずに応じてください。理由を尋ねる必要はありませんし、相手も説明したいとは限りません。

1回ごとを丁寧にする

終わりが来る前提だと、やることが変わります。ここが、この記事の結論になります。

次があるとは限りません。だからこそ、その日にできることをしておいてください。

写真を残す、話を聞く、時間を少し長く取る。どれも、次があると思っていると後回しになるものです。

そして、ご家族に様子を伝えてください。「今日はよく話してくださいました」。何気ない一言が、後々まで残ることがあります。

技術を尽くすことと同じくらい、その時間そのものに意味があります。伺うこと自体が、その方の1日の出来事になっているためです。

施設からの依頼が続く場合

施設単位で伺っていると、入れ替わりが日常になります。ここは店内と最も違う点です。

同じ施設で、毎回顔ぶれが変わっていきます。前回いらした方がいない、ということが繰り返されます。

そのため、施設との関係と、個人との関係を分けて考えてください。施設との関係は続きますが、個々の方は入れ替わっていきます。

そして、いちいち理由を尋ねないでください。職員の方も、伝えられる範囲は限られています。名簿から外れていたら、そういうことだと受け取ってください。踏み込むと、次から情報が来なくなることもあります。

この距離の取り方は、慣れるまで難しく感じます。ただし、ここを整理しておかないと続けられません。

今日やる一つ

いま訪問している方の記録を開いて、「窓口の方の連絡先」が入っているか確認してください。何かあったとき、最初に必要になるのがここです。入っていなければ、次の訪問で聞いてください。1件につき1分で済みますし、そのときになって探すより確実です。

よくある質問

入院されたらどうしますか

日程を消し、窓口の方に「落ち着かれましたらご連絡ください」と伝えて待ってください。こちらから病院へ連絡しないでください。戻られる時期は読めないため、予約の枠は他に使ってください。

施設が変わったら続けられますか

移動先の受け入れの決まり次第です。窓口の方に「引き続き伺うことは可能でしょうか」と確認してください。続けられない場合はそこで終わりますし、移動が遠ければ断ることも失礼ではありません。

逝去を知ったら何と言いますか

「お知らせいただき、ありがとうございます。心よりお悔やみ申し上げます」で足ります。長く言葉を尽くさないでください。伝える側にも負担があります。その場で次の話もしないでください。

未払いがある場合は

その場では触れないでください。1か月ほど置いてから、窓口の方に事務的に確認します。回収できない場合もあり、金額によっては諦める判断もしてください。追い続けることで失うもののほうが大きくなります。

連絡が途絶えたら

1〜2回試して返らなければ、いったん止めてください。追い続けると相手の負担になります。予約の枠は他に使ってください。後から連絡が来た場合は、間が空いたことに触れずに応じてください。

ご家族との関係はどうなりますか

その後にお客様になる場合があります。ただし、こちらから働きかけないでください。営業として動くと、それまでの関係の意味が変わります。連絡が来たら応じ、来なければそれで構いません。

記録は残しますか

期間を決めて、その後は削除する形にしてください。予約の一覧からは早めに外してください。名前が残っていると、目にするたびに手が止まります。

気持ちの整理はどうしますか

割り切ろうとすると、かえって残ります。話せる相手を持ってください。同業でも家族でも構いません。こういう場面が重なる時期もあるため、続くと感じたら訪問の件数を減らす判断もしてください。

訪問を続けるべきですか

この重さが自分に合うかは、やってみないと分かりません。合わないと感じたら、やめてよいのです。無理に続けると、自分が保てなくなり、誰の役にも立たなくなります。

引き継げますか

同業で訪問をしている方がいれば紹介できますが、ご本人やご家族の同意が要ります。引き継ぐ場合は、体位の扱い・避ける部位・所要時間を伝えてください。次の方が同じ確認から始めずに済みます。