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理容室・バーバー運営ガイド

レディースシェービングを受けるか|男性向けと同じ設計では回らない

公開: 2026年8月6日

Summary

女性のお客様に向けて出す場合の違いを整理します。目的・頻度・範囲・来店の障壁という4つの差、受けるかどうかの方針決め、場所と時間帯の分け方、男性向けを流用しない料金、式の前という前提での逆算、未成年の方への対応、集客の経路の違い、既存のお客様への影響を扱います。

「顔剃りをお願いできますか」と、女性のお客様から電話がありました。技術としてはできますが、うちは男性ばかりの店です。受けてよいものか、その場で答えられませんでした。

需要はあります。ただし、男性向けと同じ設計では回りません。目的も、頻度も、範囲も違うためです。

なお、シェービングをメニューとして組む基本はシェービングをメニューとして設計するで扱っています。この記事は、女性のお客様に向けて出す場合の違いに絞ります。

男性向けと4つが違う
男性向けと4つが違う

何が違うのか

先に、男性向けとの差を把握してください。ここを飛ばすと、そのまま同じ設計を持ち込んでしまいます。

まず、目的です。男性は身だしなみとして定期的に受けられることが多い一方、女性は式の前や写真撮影の前といった行事に向けた目的が中心になります。

次に、頻度です。目的が行事なら、定期的にはなりません。単発が中心という前提で組んでください。

そして、範囲です。産毛を扱うぶん、剃る面積も時間も変わります。うぶ毛の処理は、髭を剃るのとは別の作業になります。

最後に、店の空気です。男性ばかりの店に入っていただくこと自体が、判断の対象になります。

項目男性向け女性向け
目的身だしなみ行事の前が中心
頻度定期的になりうる単発が多い
範囲髭が中心産毛。面積が広い
来店の障壁低い店の空気が影響する

受けるかどうかを決める

まず、方針を決めてください。曖昧なまま個別に判断すると、そのつど揺れます。

受けると決めるなら、メニューとして出してください。「頼まれれば行う」という形だと案内もできませんし、料金も決まらないためです。

受けないと決めることも、成り立ちます。店の作りや客層に合わないなら、無理に広げる必要はないためです。

そして、受けないなら、その旨を答えられる形にしてください。「当店では男性のお客様のみとさせていただいております」で足ります。

なお、途中で方針を変えることはできます。ただし、一度受けてから断ると角が立つため、決めてから始めてください。

場所と時間を分ける

受けると決めたら、次はここです。同じ空間・同じ時間帯では難しい場合があります。

仕切れる場所があるか確認してください。他のお客様の視線がある中で顔を出す施術は、それだけで負担になります。

無い場合は、時間帯を分ける方法があります。開店前や、客足の少ない時間に枠を作る形になります。

そして、その時間帯を予約の案内に書いてください。「女性のお客様は◯曜日の午前中に承ります」と示せば、選んでいただけます。

なお、完全に分けられない場合は、そう伝えてください。来てから知るより、予約の段階で分かるほうが親切です。

場所と時間を分ける
場所と時間を分ける

時間と料金を別に決める

男性向けの数字を流用しないでください。作業が違います。

面積が広いぶん、時間は長くなります。必ず実測してください。想定で組むと、毎回押すことになります。

そして、前後の工程も変わります。化粧を落としていただく時間、終わった後に整える時間。これらも忘れずに枠へ入れてください。

料金は、その時間から計算してください。男性向けより長いなら、高くなるのが自然です。同じ額にすると、時間あたりが下がります。

なお、パックや保湿を含めるかどうかも決めてください。含めると価値は上がりますが、時間と原価も増えます。

断る基準を決める

こちらも、男性向けとは別に決めてください。判断する項目が増えます。

肌の状態については同じです。傷や炎症がある場合は、その部分を避けるか日を改めていただきます。

加えて、直前の施術との兼ね合いを確認してください。他で受けた施術の後だと、肌の状態が通常と違う場合があります。

そして、式の直前という点も判断材料になります。当日や前日に強い刺激を与えると、影響が出たときに取り返せません。何日前までなら受けるかを決めておいてください。

なお、皮膚の疾患について申し出があった場合は、こちらで判断しないでください。主治医に確認していただく形になります。

説明を厚くする

初めての方が多いため、説明の量が変わります。ここは時間に含めてください。

伝えるのは、何をするか、どのくらいかかるか、その後どうなるかです。とくに3つ目を聞かれることが多くあります。

赤みが出る可能性については、事実として伝えてください。「肌の状態によっては、しばらく赤みが残ることがあります」。

そして、効果を語らないでください。肌が明るくなる、化粧の乗りが良くなる。こうした説明は根拠を示せません。表現の範囲は、美容サロンの効果表現とコンプライアンスで整理しています。

説明で伝える3つ
説明で伝える3つ

式の前という前提で組む

ブライダルの依頼が来る場合、期日が動きません。ここは逆算が要ります。

式の何日前に行うかを決めてください。直前すぎると、肌が落ち着く時間が残りません。

そして、その日から逆算して予約を押さえてください。式の直前は混みます。

なお、当日の化粧を担当する方がいる場合、その方との兼ね合いも考えてください。何をしたかを伝えられる形にしておくと、双方が助かります。

逆算の考え方そのものは、ブライダルの相談を受けたらで整理しています。業種は違いますが、期日から数える点は共通です。

未成年の方への対応

高校生の卒業や成人の記念で、依頼が来る場合があります。ここも決めておいてください。

保護者の同意をどう取るかを、先に決めてください。同伴していただくのか、書面で足りるのか。

そして、料金の請求先も確認してください。当日ご本人が払うのか、保護者が後から払うのか。

なお、学校の規則で禁止されている場合もあります。こちらで確認する義務はありませんが、聞かれたら答えられる範囲で伝えてください。

肌の状態については、年齢によって変わる部分もあります。判断に迷うなら、受けない選択もしてください。

集客の経路が違う

男性のお客様と同じ方法では、届きません。ここも設計が要ります。

理容室で顔剃りができること自体を、知られていない場合があります。まず、あることを伝えるところから始まります。

そして、探し方も違います。「◯◯市 レディースシェービング」といった調べ方をされるため、その言葉がサイトに無いと見つかりません。

写真を載せる場合は、店の雰囲気が分かるものにしてください。入りにくさが、最大の障壁になります。

なお、既存の男性のお客様のご家族という経路もあります。最も入りやすい形になるため、まずここに案内する方法があります。

決めること内容
方針受けるか受けないか。メニューとして出すか
場所と時間仕切れるか/分けた時間帯を案内に書く
時間と料金男性向けを流用しない。実測して計算
断る基準肌の状態/他の施術の後/式の何日前まで
説明赤みの可能性は事実として。効果は語らない
集客あることを伝える/探される言葉をサイトに置く

VANNAでできること

VANNAでは、メニューごとに所要時間を設定でき、曜日や時間帯ごとに受付を分けられます。女性のお客様向けの枠を特定の時間帯だけ開ける形も作れます。カレンダー予約はMaxプランの機能で、来店前のメールリマインドは全プランで使えます。

顧客の記録には、肌の状態や避けた部位、赤みが出たかどうかを残せます。次回の判断に使えます。

一方で、施術の可否を判定する機能はありません。判断は店で行うことになります。

料金はPro月額3,300円、Max月額5,500円、Max+月額11,000円で、いずれも税込です。初期費用は0円、予約や販売に対するVANNA側の手数料も0円です。現在はプレオープン期間として、2026年7月31日までの申し込みで2か月無料、以降の申し込みは1か月無料です。条件は変更される場合があるため、最新の内容はVANNA公式 料金でご確認ください。

配慮の設計

顔を触れる施術です。配慮の項目を決めておいてください。

髪を上げていただく場面があります。使うものは清潔に保ち、1人ごとに替えてください。

そして、化粧を落としていただく場合、その場所も要ります。人の目に触れない場所を用意してください。

終わった後に整えていただく時間も、見込んでください。すぐに出られる状態ではない場合があります。

なお、施術者の性別について希望がある場合は、答えられる形にしておいてください。「当店は男性の理容師のみです」と先に示せば、選んでいただけます。

続くかどうかを見る

行事の前という目的なら、1回で終わります。ここを織り込んでください。

続けて来ていただくことを前提にすると、押しつけになります。「またお困りのことがあれば」で足ります。

一方、定期的に受けたいと言われる方もいます。その場合は、周期を相談して決めてください。

そして、記録を残しておいてください。数年後に来られた場合、前回の内容が分かります。

なお、1回で終わることを損失と考えないでください。行事という機会に選ばれたこと自体が、店の評価になります。

記録に何を残すか

回数が少ないぶん、次に来られたときの手がかりが要ります。

書くのは、その日の範囲、使ったもの、赤みが出たかどうか。この3つが基本になります。

そして、目的も残してください。式だったのか、写真だったのか。数年後に別の行事で来られたとき、参考になります。

なお、肌に関する申告は、聞いた事実だけを書いてください。こちらの見立ては書かないでください。

記録の考え方は、アレルギーと既往の記録で整理しています。

出さないという判断

最後に、この選択も残しておきます。無理に広げる必要はありません。

設備が合わない、時間帯を分けられない、説明の時間を取れない。いずれも、受けない理由として十分です。

そして、中途半端に受けるほうが、結果は悪くなります。落ち着かない環境で受けていただくと、その印象が残ります。

出さないと決めたなら、聞かれたときに答えられる形にしてください。近くに対応している店があるなら、その情報が助けになります。

男性のお客様への影響を見る

新しく受け始めると、既存のお客様にも変化が及びます。ここも見ておいてください。

時間帯を分けるなら、その分だけ男性向けの枠が減ります。何件減るかを先に計算してください。

そして、店の雰囲気が変わることもあります。長く通われている方が、居心地の変化を感じる場合があります。

一方、歓迎される場合もあります。ご家族を連れて来られるようになる、という形です。

いずれにせよ、始める前に伝えておいてください。ある日突然変わっているより、聞いてあったほうが受け入れられます。

今日やる一つ

自分の店を、入口から見てみてください。女性のお客様が1人で入れる雰囲気かどうか。ここが答えられないなら、施術の設計より先に見る場所があります。

よくある質問

男性向けと何が違いますか

目的(身だしなみではなく行事の前が中心)、頻度(単発が多い)、範囲(産毛で面積が広い)、来店の障壁(店の空気が影響する)。この4つです。同じ設計では回りません。

場所はどうしますか

仕切れる場所があるか確認してください。無ければ、開店前や客足の少ない時間帯に枠を作る方法があります。分けた時間帯は、予約の案内に書いてください。

料金は男性向けと同じでよいですか

流用しないでください。面積が広く前後の工程も変わるため、必ず実測してから計算します。同じ額にすると、時間あたりが下がることになります。

断る基準は

肌の状態は男性向けと同じです。加えて、他で受けた施術の後かどうかと、式の何日前かを確認してください。当日や前日に強い刺激を与えると、影響が出たときに取り返せません。

何を説明しますか

何をするか、どのくらいかかるか、その後どうなるか。とくに3つ目を聞かれます。赤みが出る可能性は事実として伝え、肌が明るくなるといった効果は語らないでください。

どう知ってもらいますか

理容室で顔剃りができること自体を知られていない場合があります。「◯◯市 レディースシェービング」で探されるため、その言葉をサイトに置いてください。既存の男性のお客様のご家族という経路もあります。

1回で終わってしまいます

行事の前という目的なら、それが自然です。続けて来ていただくことを前提にすると押しつけになります。行事という機会に選ばれたこと自体が、店の評価になります。

未成年の方は受けられますか

保護者の同意をどう取るか(同伴か書面か)と、料金の請求先を先に決めてください。学校の規則で禁止されている場合もあります。肌の状態は年齢で変わる部分もあるため、判断に迷うなら受けない選択もしてください。

既存の男性のお客様への影響は

時間帯を分けるなら、その分だけ男性向けの枠が減ります。何件減るかを先に計算してください。店の雰囲気が変わることもありますが、ご家族を連れて来られるようになる場合もあります。始める前に伝えておいてください。

記録には何を残しますか

その日の範囲、使ったもの、赤みが出たかどうか。あわせて目的(式か写真か)も残してください。数年後に別の行事で来られたとき、参考になります。肌に関する申告は聞いた事実だけを書き、こちらの見立ては書かないでください。

受けないという選択はありますか

成り立ちます。設備が合わない、時間帯を分けられない、説明の時間を取れない。いずれも受けない理由になります。中途半端に受けるほうが、結果は悪くなります。