アレルギーと既往の記録|聞き方と、更新のしかた
公開: 2026年7月29日最終更新: 2026年8月1日
Summary
施術の前に聞く体に関する情報の扱いを整理します。特に配慮が必要な情報であること、目的の明示と同意、施術ごとの聞く範囲、医療行為との線引き、「なし」と「未確認」の区別、更新の間隔と毎回の確認、断る基準、見られる範囲の設計を扱います。
初回のときに聞いた内容が、3年前のままです。その間に薬が変わり、体質も変わっているかもしれません。
体に関する情報は、聞き方も扱いも他の項目と違います。ですから一度聞いて、終わりにできません。

扱いが特別な情報である
まず、ここを確認してください。病歴や体の状態に関する情報はとくに配慮が必要な情報として扱われるため、取得するときに本人の同意が必要になります。同意なく集めることは、認められていません。紙に書いてもらう場合も、何のために使うかを示してください。考え方は、個人情報保護委員会 個人情報保護法についてで公開されています。
何のために聞くかを示す
これが、同意の前提になります。「安全に施術を行うため」。この目的を、用紙の冒頭に書いてください。それ以外の目的では、使わないことです。案内の送付や販売の目的には、使えません。目的を書かずに集めると、同意として成立しないためです。
聞く範囲を絞る
ここは、必要な範囲に留めてください。施術に関係のない病歴を、聞かないことです。薬剤を使う施術ならその反応に関わる範囲、体に触れる施術なら痛みや痺れに関わる範囲になります。「何か持病はありますか」と広く聞くより、施術に関係する項目を挙げてください。答えやすくなるうえ、集める範囲も狭くなります。
| 施術 | 聞く範囲の例 |
|---|---|
| 薬剤を使う | 皮膚の反応、薬の使用、以前の異常 |
| 体に触れる | 痛みのある部位、手術の経験 |
| 目元 | 目の疾患、装具の使用 |
| 全般 | 妊娠の有無(該当する施術のみ) |

医療行為との線を守る
これは、聞く目的の範囲の話です。診断をするために聞くのではなく、施術を行ってよいかを判断するために聞きます。ですから聞いた内容に基づいて、医療的な助言をしないでください。不安がある場合は、医療機関への相談を案内します。
妊娠に関する項目
ここは、慎重に扱ってください。施術によっては確認が必要な場合もありますが、必要のない施術で聞かないことです。聞く場合は、なぜ必要かを説明します。答えたくない方に、強く求めないでください。答えが得られない場合は、施術を控える判断もあります。
用紙の作り方
ここは、答えやすい形にしてください。はい・いいえで答えられる項目を中心にして、自由に書く欄は一つで足ります。項目が多いと書かれなくなるため、10項目以内を目安にすることです。該当がない場合の書き方も、示しておきます。
「なし」と「未確認」を分ける
これは、重要な区別です。聞いて該当がなかった場合と、聞いていない場合。この二つを記録の上で区別できないと、次回に聞くべきか分からないためです。空欄は、「聞いていない」と扱ってください。
更新の間隔を決める
ここは、一度で終わりにしないでください。体の状態は、変わるためです。半年か1年に一度、確認します。来店のたびに全部を聞く必要はなく、「前回から変わったことはありますか」で足ります。
毎回の確認を短くする
これが、続ける条件になります。施術に入る前に、一言確認してください。「体調に変わりはありませんか」。「お薬の変更はありませんか」。この二つで、足ります。15秒で、終わります。
変わった場合の記録
ここは、上書きしないでください。前の内容を消して新しい内容だけを残すと、経緯が追えなくなるためです。いつ何が変わったかを履歴として残すことで、過去の施術の判断がその時点の情報に基づいていたことが分かります。後から問題になった場合、説明の材料になります。

施術を断る基準を決める
これは、その場で迷わないためです。どの回答があったら施術を控えるか、医師の許可が必要な場合の基準はどこか。これを、先に決めてください。決めていないと、その場で判断することになるためです。判断が人によって違うと、不公平になります。
断るときの伝え方
ここは、言葉を用意してください。「安全のため、今回は控えさせていただきます」。理由は、簡潔に説明します。代わりにできる施術があれば、提案することです。なお料金は、請求しないでください。次回の予約は、その場で取ります。
事前に試すことが必要な施術
ここには、別の手順が要ります。薬剤によっては、事前に反応を見る必要があるためです。その必要がある施術を書き出して、いつどのように行うかを決めてください。行った日と結果は、記録に残します。省略すると、事故が起きたときに説明できません。
未成年の方の場合
この場合は、保護者の同意が必要です。年齢によって保護者の同意が求められる場合があるため、同伴か書面かという同意の取り方を決めてください。体に関する情報も、保護者から聞くことになります。年齢の確認の方法も、決めておくことです。
聞いた内容を口に出さない
これは、配慮の問題です。他の方がいる場所で、体の状態について話さないでください。「前回、〇〇とおっしゃっていましたが」。この一言が、周囲に聞こえるためです。確認は、声を落とすか書面で行ってください。
記録を見る手順を作る
書いても、見なければ意味がありません。ですから施術の前に記録を確認する手順を、入れてください。準備の段階で見る形が、現実的になります。見たことを記録に残す方法も、あります。見ないまま施術すると、書いた意味がなくなるためです。
スタッフ全員が見られるか
これは、権限の設計です。体に関する情報を全員が見られる状態は、望ましくありません。ですから施術を担当する人だけが見られるよう、道具の設定で範囲を分けてください。分けられない場合は、その旨を把握しておくことです。安全な管理は、サロンの顧客情報を安全に管理する完全ガイドで整理しています。
紙で管理する場合
この場合は、保管の場所を決めてください。鍵のかかる場所に保管して、受付に出したままにしないことです。他の方から見える場所にも、置かないでください。持ち出すことも、避けます。
事故が起きた場合
ここでは、記録が根拠になります。施術の後に異常が起きたとき、事前に何を確認していたかが問われるためです。記録があれば、適切に確認していたことを示せます。逆に記録がないと、確認していなかったと見なされる場合もあります。対応の手順は、サロンのクレーム初期対応で整理しています。
保存の期間を決める
これは、他の情報と同じです。来なくなった方の記録を持ち続ける理由は、薄くなります。ですから期間を決めて、その後は消してください。期間の決め方は、顧客情報をいつまで持つかで整理しています。とくに配慮が必要な情報ほど、持つ量を減らすことです。
本人から求められた場合
この場合も、対応が必要です。自分の情報を見せてほしい、訂正や削除をしてほしいと求められる場合があります。一定の要件を満たす場合は、応じる必要があります。手順は、顧客から情報の開示や削除を求められたらで整理しています。
その場で異変が出たときの記録
これは事前の確認とは別に、必要な記録です。施術の最中や直後に、赤み、痛み、気分の悪さが出る場合があります。その時点の状態を、その日のうちに書いてください。記憶で後から書くと、時刻も程度も曖昧になるためです。
書く項目も、決めておいてください。いつ、どの工程で、どこに、どんな状態が出たか。そのとき、何をしたか。中止したか、続けたか。帰られるときの状態は、どうだったか。この五つで、足ります。
主観の言葉と見たままは、分けて書いてください。「大丈夫そうだった」ではなく、「赤みは引いていた」「ご本人は痛みは無いと話された」と書きます。なお写真を撮る場合は、本人の同意を得ることです。後日の連絡の要否も、その場で決めて記録に残します。
VANNAでできること
VANNAでは、顧客ごとの記録に施術に関する情報をメモとして残せます。管理画面の利用者ごとに権限を分けられるため、見られる範囲も絞れます。カレンダー予約はMaxプランの機能で、来店前のメールリマインドは全プランで使えます。
一方で医療に関する判断を行ったり、問診の用紙を自動で作成したり、更新の時期を通知したりする機能はありません。用紙の設計と確認の運用は、別に行うことになります。この点は把握しておいてください。
料金はPro月額3,300円、Max月額5,500円、Max+月額11,000円で、いずれも税込です。初期費用は0円、予約や販売に対するVANNA側の手数料も0円です。現在はプレオープン期間として、2026年7月31日までの申し込みで2か月無料、以降の申し込みは1か月無料です。条件は変更される場合があるため、最新の内容はVANNA公式 料金でご確認ください。
今月整える三つ
これだけ、整えてください。用紙の冒頭に何のために聞くかを書く、「なし」と「未確認」を区別できる形にする、施術の前に一言確認する習慣を作る。いずれも、費用がかかりません。
よくある質問
体に関する情報は特別ですか
特に配慮が必要な情報として扱われます。取得するとき、本人の同意が必要です。同意なく集めることは、認められていません。
何を書けばよいですか
用紙の冒頭に「安全に施術を行うため」と目的を書いてください。目的を書かずに集めると、同意として成立しません。
他の目的に使えますか
使えません。案内の送付や販売の目的には使えません。
どこまで聞きますか
施術に関係する範囲に絞ってください。「何か持病はありますか」と広く聞くより、施術に関係する項目を挙げると答えやすくなります。
診断してよいですか
診断のために聞くのではありません。施術を行ってよいかを判断するためです。医療的な助言をせず、不安があれば医療機関を案内してください。
妊娠について聞いてよいですか
必要な施術だけにしてください。聞く場合、なぜ必要かを説明し、答えたくない方に強く求めないでください。
用紙はどう作りますか
はい・いいえで答えられる項目を中心にしてください。自由に書く欄は一つで足ります。10項目以内が目安です。
空欄はどう扱いますか
「聞いていない」と扱ってください。聞いて該当がなかった場合と、聞いていない場合を区別できる形にしてください。
いつ更新しますか
半年か1年に一度です。体の状態は変わります。来店のたびに全部を聞く必要はありません。
毎回何を聞きますか
「体調に変わりはありませんか」「お薬の変更はありませんか」。この二つで足ります。15秒で終わります。
変わった場合は
上書きしないでください。いつ、何が変わったかを履歴として残してください。後から問題になった場合、説明の材料になります。
断る基準は決めますか
どの回答があったら控えるか、医師の許可が必要な場合の基準。先に決めてください。人によって判断が違うと、不公平になります。
断るときはどう伝えますか
「安全のため、今回は控えさせていただきます」。理由を簡潔に説明し、代わりの施術があれば提案してください。料金は請求しないでください。
事前に反応を見る必要がありますか
薬剤によっては必要です。その施術を書き出し、いつどのように行うかを決めてください。行った日と結果を記録に残してください。
未成年の方の場合は
年齢によって、保護者の同意が求められる場合があります。同伴か書面か、同意の取り方と年齢の確認の方法を決めてください。
確認するときの配慮は
他の方がいる場所で、体の状態について話さないでください。「前回〇〇とおっしゃっていましたが」が周囲に聞こえます。声を落とすか、書面で行ってください。
記録は見ていますか
施術の前に確認する手順を入れてください。準備の段階で見る形が現実的です。見ないまま施術すると、書いた意味がなくなります。
全員が見てよいですか
望ましくありません。施術を担当する人だけが見られる形にしてください。道具の設定で分けてください。
紙で管理する場合は
鍵のかかる場所に保管してください。受付に出したままにせず、他の方から見える場所に置かず、持ち出さないでください。
事故が起きたら
事前に何を確認していたかが問われます。記録があれば、適切に確認していたことを示せます。記録がないと、確認していなかったと見なされる場合があります。
いつまで持ちますか
来なくなった方の記録を持ち続ける理由は薄くなります。特に配慮が必要な情報ほど、持つ量を減らしてください。
本人から見せてほしいと言われたら
一定の要件を満たす場合、応じる必要があります。訂正や削除を求められる場合もあります。
今月は何をしますか
用紙の冒頭に目的を書く、「なし」と「未確認」を区別できる形にする、施術の前に一言確認する習慣を作る。費用はかかりません。
施術中に異変が出たら何を記録しますか
いつ、どの工程で、どこに、どんな状態が出たか。何をしたか。帰られるときの状態。この五つを、その日のうちに書いてください。
どう書けばよいですか
主観と見たままを分けてください。「大丈夫そうだった」ではなく「赤みは引いていた」と書きます。写真を撮る場合、本人の同意を得てください。
出典
本記事は2026年7月時点の一般的な情報の整理です。聞くべき範囲や、施術を控える基準は、業種と施術の内容によって変わります。医療との線引きや個人情報の扱いについては、専門家や所管の窓口にご確認ください。VANNAの料金・機能・キャンペーン条件は変更される場合があります。



