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エステサロン運営ガイド

エステで施術を受けられるか迷ったとき|妊娠・持病・服薬の確認と断り方

公開: 2026年7月28日最終更新: 2026年8月7日

Summary

施術の可否を店が単独で判断すると、健康への影響と責任の問題が生じます。店ができること・できないこと、問診の7項目、聞き方への配慮、見送るときの伝え方、記録の残し方を整理します。

妊娠中の方、持病がある方、薬を服用している方。施術を受けられるかどうかを、その場で判断していませんか。

この判断は、店が単独で行うべきものではありません。誤るとお客様の健康に影響するうえ、店も責任を問われるためです。

店が判断してよいことといけないこと
店が判断してよいことといけないこと

店が判断してよいこと、いけないこと

線引きを、最初に整理します。

店ができるのは、確認することと施術しない判断をすることです。問診で状況を聞き、不安があれば見送る。これは、店の判断で行えます。

一方で店ができないのは、医学的な判断です。「その症状なら大丈夫です」「その薬なら問題ありません」といった判断は、診断にあたる可能性があります。

つまり迷ったときの選択肢は、2つです。施術を見送るか、医師に確認していただくか。「たぶん大丈夫」で進める選択肢は、ありません。

見送ることを、機会損失と考えないでください。事故が起きたときの損失のほうが、はるかに大きいためです。

問診で確認する項目

聞くべき項目を、挙げます。すべてを毎回聞くのではなく、初回に確認して来店ごとに変化を尋ねる形が現実的になります。

妊娠中または妊娠の可能性、授乳中かどうか。

現在治療中の疾患。医師にかかっている状態かどうか。

服用中の薬。市販薬やサプリメントも含みます。

アレルギーの有無。過去に反応が出たものと、そのときの症状。

皮膚の状態。傷、炎症、日焼け、施術部位の異常。

過去に同種の施術で異常が出た経験。

体内に医療機器が入っているかどうか。機器を使う施術では確認が必要になる場合があります。

確認項目聞き方の例
妊娠・授乳妊娠中、または妊娠の可能性はありますか
治療中の疾患現在、通院されているご病気はありますか
服用中の薬お飲みになっているお薬はありますか
アレルギーアレルギーはありますか。過去に反応が出たものは
皮膚の状態施術部位に傷や炎症はありますか
過去の異常同じような施術で異常が出たことはありますか

聞き方に配慮する

健康に関する情報は、扱いに配慮が必要な情報にあたる可能性があります。ですから聞き方にも、注意してください。

まず、他の人に聞こえない場所で聞いてください。受付で他のお客様がいる前では、答えにくくなるためです。

紙に記入していただく方法も、有効です。口頭より書きやすい場合も、あります。

なぜ聞くのかも、伝えてください。「安全に施術するために伺っています」という一言があることで、警戒が減ります。

一方で、詳しく聞きすぎないでください。施術の可否を判断するのに必要な範囲に、とどめます。病名を詳細に聞く必要がない場合も、あります。

答えたくない場合にも、配慮してください。答えを、強要できないためです。ただし確認できない場合は施術を見送る判断もありうることを、伝えます。

問診で確認する7項目と聞き方への配慮
問診で確認する7項目と聞き方への配慮

妊娠中の方への対応

妊娠中の施術については、慎重な扱いが必要になります。

時期によって、配慮する点が変わります。安定期かどうか、体調がどうかは本人にも分からないことがあるためです。

うつ伏せの姿勢、長時間の同じ姿勢、体温の上昇。これらが、負担になる場合もあります。

さらに使用する薬剤や香りが、影響する可能性もあります。

店として決めておくべきことは、受けるかどうかの方針になります。

受けない方針にする場合、その旨をあらかじめ掲載してください。予約の段階で分かることで、来店してから断る事態を避けられます。

受ける方針にする場合、医師に確認していただいたうえで、という条件をつける方法があります。ただし確認の内容を店が判断することは、できません。

いずれの場合も、本人が「大丈夫です」と言ったことを理由に店の責任がなくなるわけではありません。

持病がある方への対応

治療中の疾患がある場合、施術が影響する可能性を考える必要があります。

皮膚の疾患がある場合、施術部位の状態によっては見送る判断が必要になります。

循環に関わる疾患がある場合、機器を使う施術や身体を温める施術で配慮が要ることもあります。

また服用中の薬によっては、皮膚が敏感になっていることもあります。

いずれも、店が判断できることではありません。ですから医師に確認していただくか、見送るかになります。

なお疾患があることを理由に一律に断ることが、適切でない場面もあります。合理的な理由なく利用を拒むことは、避けるべき対応だからです。判断に迷う場合は、専門家に相談してください。

なお、着替えと露出への配慮は問診とは別の設計になります。整理はエステの着替えと露出への配慮で扱っています。

施術中の異変への備え

問診で確認していても、施術中に異変が起きることはあります。

まず、施術中の様子を見てください。表情、呼吸、身体の動き。うつ伏せや目を閉じた状態では、こちらから声をかけないと分からないためです。

声をかける頻度も、決めてください。長時間の施術では、途中で状態を確認する場面を設けます。

異変を感じたら、施術を止めてください。続けながら様子を見るのではなく、いったん止めることです。

体調の変化を訴えられたら、その場で対応します。姿勢を変える、水を用意する、室温を調整する。

改善しない場合は、医療機関の受診を勧めてください。判断に迷うなら、救急の相談窓口に連絡する方法もあります。

これらの手順を紙にまとめて、目に入る場所に置いてください。慌てている場面で、考えることを減らすためです。

場面対応
施術中に様子が気になる声をかけて確認する
異変を訴えられた施術を止める
体調の変化がある姿勢、水分、室温を調整する
改善しない受診を勧める。判断に迷えば相談窓口へ

記録に残す

問診で確認した内容は、必ず記録してください。

まず、いつ確認したか。日付を、記録します。

次に、何を確認したか。項目と回答を、記録します。

そして、どう判断したか。施術したのか、見送ったのか、条件をつけたのか。

最後に、伝えた内容。注意点として、何を説明したか。

記録がないと、後から「聞いていない」と言われたときに示せません。逆に記録があれば、適切に確認していたことを説明できます。

なお健康に関する情報は、取り扱いに配慮が必要になります。誰がアクセスできるか、どこに保管するかを決めてください。紙であれば施錠できる場所、電子であればアクセス権限の設定です。

見送るときの伝え方と予約段階での案内
見送るときの伝え方と予約段階での案内

VANNAでは、予約が顧客と紐づき、来店ごとの記録が顧客の画面に残ります。前回の問診内容やメモを確認できるため、変化を尋ねる際の起点になります。なお管理画面に入るユーザーはプランごとに上限があり、Proは2名、Max以上はより多くの人数を登録できます。

一方で問診票の様式を用意する機能や、確認項目を必須にする機能はありません。問診の運用は、紙か別の方法で設計することになります。この点は把握しておいてください。

料金はPro月額3,300円、Max月額5,500円、Max+月額11,000円で、いずれも税込です。初期費用は0円、予約や販売に対するVANNA側の手数料も0円です。決済を使う場合のStripe決済手数料は店舗負担で別途かかります。現在はプレオープン期間として、2026年7月31日までの申し込みで2か月無料、以降の申し込みは1か月無料です。条件は変更される場合があるため、最新の内容はVANNA公式 料金でご確認ください。

見送るときの伝え方

断ることは、関係を壊す行為ではありません。伝え方、次第です。

まず、理由を説明してください。「安全のため」だけでなく、何を懸念しているかを伝えます。

ただし、医学的な判断はしないでください。「その症状は危険です」ではなく、「こちらでは判断できないため」という言い方にします。

代わりにできることも、示します。医師に確認していただいたうえで改めて、別のメニューなら可能。そうした選択肢があるなら、伝えてください。

なお、謝罪しすぎないでください。安全のための判断であり、悪いことをしているわけではないためです。

予約の変更やキャンセルの扱いも、明確にしてください。来店してから見送ることになった場合、料金をどうするかを決めておきます。

方針を文書にする

判断がその場のものにならないよう、店としての方針を決めて文書にしてください。書いておくことで、迷ったときに立ち返る先ができます。

まず、受けない条件を列挙してください。妊娠中、特定の疾患、施術部位に異常がある場合。方針として決めているものを、書き出します。

次に、条件つきで受けるものを分けます。医師に確認していただければ受ける、時間を短くすれば受ける、といった形です。

そして、判断に迷ったときの対応も決めてください。誰に相談するか、その場で決めずに持ち帰るか。

スタッフがいる場合、この文書を共有してください。人によって判断が違うと、お客様が混乱し店の信頼も損なわれるためです。

年に一度は、見直してください。扱うメニューが変われば、確認すべき項目も変わるためです。

なお文書を作る際、医学的な根拠に踏み込みすぎないでください。「この疾患は施術できない」と書くと、その根拠を示す必要が出るためです。「この場合は医師の確認をお願いしている」という書き方が、現実的になります。

予約の段階で伝える

来店してから断ると、双方に負担がかかります。ですから予約の段階で伝えられることは、伝えてください。

まず、受けられない条件を掲載します。妊娠中の方、特定の疾患がある方。方針として決めているなら、あらかじめ書いておいてください。

予約時に確認する項目も、用意します。予約フォームに簡単な質問を置けるなら、その時点で分かるためです。

初めての方には、カウンセリングの時間を確保してください。問診と説明に時間がかかることを見込んで、枠を長めに取ります。

事前に伝えていない条件で当日断ると、不信につながります。逆に掲載していれば、納得も得やすくなります。

同意書との関係

同意書を用意している店も、あります。ただし同意書があれば責任がなくなるわけでは、ありません。

同意書の役割は、説明した内容と本人が理解したことを記録に残すことです。免責の効果を期待するものでは、ありません。

書く内容としては、施術の内容、想定される反応、注意点、異常を感じたときの連絡先などがあります。

一方的に責任を免れる条項は、有効性が問題になります。「一切の責任を負わない」といった記載は、認められない可能性があるためです。

同意書があっても、問診を省略しないでください。書面にサインしていただくことと実際に状況を確認することは、別だからです。

様式を作る際は、専門家に確認してください。内容によっては、意図した効果を持たないこともあるためです。

よくある質問

「大丈夫です」と言われたら施術してよいですか

本人の申告だけを根拠にしないでください。申告を記録に残すことは必要ですが、それで店の責任がなくなるわけではありません。懸念があるなら、医師に確認していただくか見送ってください。

医師の許可があれば施術できますか

医師が問題ないと判断した場合でも、施術の内容を医師が正確に把握しているとは限りません。どのような施術かを具体的に伝えたうえで確認していただくよう案内してください。

問診票は毎回書いてもらうべきですか

初回に詳しく確認し、来店ごとに変化があるかを尋ねる形が現実的です。妊娠、服薬、体調は変わります。「前回から変わったことはありますか」の一言を習慣にしてください。

断ったらクレームになりました

理由の説明が足りていない可能性があります。安全のための判断であること、店では医学的な判断ができないことを丁寧に伝えてください。あらかじめ掲載しておくと、納得を得やすくなります。

健康に関する情報はどう保管しますか

取り扱いに配慮が必要な情報にあたる可能性があります。アクセスできる人を限定し、紙なら施錠できる場所、電子ならアクセス権限を設定してください。保管期間も決めてください。

疾患を理由に一律で断ってよいですか

合理的な理由なく利用を拒むことは避けてください。施術の内容と状態の関係で判断すべきものです。一律の線引きに迷う場合は、専門家に相談してください。

同意書があれば責任を免れますか

免れません。同意書の役割は、説明した内容と本人が理解したことを記録に残すことです。「一切の責任を負わない」といった条項は、有効性が問題になります。同意書があっても問診は省略しないでください。

施術中に異変が起きたらどうしますか

まず施術を止めてください。続けながら様子を見るのではなく、いったん止めます。姿勢、水分、室温を調整し、改善しなければ受診を勧めてください。手順を紙にまとめ、目に入る場所に置いてください。

方針は文書にすべきですか

してください。受けない条件、条件つきで受けるもの、迷ったときの対応。文書がないと判断がその場のものになり、スタッフがいる場合は人によって違う対応になります。年に一度は見直してください。

出典

本記事は2026年7月時点の一般的な情報の整理であり、医学的な助言や法的助言ではありません。施術の可否、健康に関する情報の取り扱い、利用を断る際の判断については、医師および専門家にご確認ください。VANNAの料金・機能・キャンペーン条件は変更される場合があります。