無断キャンセルした方の再予約を受けるか|起きた後の判断
公開: 2026年8月5日最終更新: 2026年8月6日
Summary
防ぐ側ではなく、起きた後の扱いを設計します。回数で基準を決める方法、1回目を切らない理由、2回目からの条件(事前決済か前日確認)、責めない伝え方、断る場合の連絡の順番、記録に書くことと書かないこと、こちら側の原因の確認、枠としての損失の見方、業種による線の違いを扱います。
先月、連絡なく来られなかった方から、また予約が入りました。受けるべきか、断るべきか。判断がつかないまま、当日を迎えました。
無断キャンセルを減らす方法は、あちこちで語られています。一方で、起きた後にその方をどう扱うかは、あまり語られません。
なお、防ぐ側の設計はサロンのドタキャン・無断キャンセルを減らす方法で扱っています。この記事は、起きた後の判断に絞ります。

その場で決めない形にする
まず、予約が入った時点で判断できる状態を作ってください。当日に迷うと、たいてい受けます。
そのためには、予約を受ける段階で気づく必要があります。名前を見ただけでは、前回のことを思い出せないためです。
顧客の記録に、無断キャンセルがあったことを残してください。次に予約が入ったとき、この記録が判断の材料になります。
そして、基準を先に決めておいてください。1回なら受ける、2回目は条件を付ける、3回目は受けない。この形にしておけば、その場で悩まずに済みます。
| 回数 | 扱いの例 |
|---|---|
| 1回目 | 通常どおり受ける |
| 2回目 | 事前決済または前日確認を条件にする |
| 3回目 | 受けない |
1回目は受ける
最初の1回で切らないでください。理由があります。
事故、急病、家族の急変。連絡できない事情は実際に存在するため、悪意があったとは限りません。
そして、こちらの連絡が届いていなかった可能性もあります。予約の確認メールが迷惑メールに入る、電話番号が違っている。こちら側の問題であることもあります。
そのため、1回目は通常どおり受けてください。ただし、記録だけは残しておきます。
なお、次の予約のときに前回のことを持ち出さないでください。責める形になると、その1回で関係が終わります。
なお、最初から来る意思がない予約は、無断キャンセルとは別に扱ってください。判断と手順はいたずら予約・なりすまし予約への対応で扱っています。
繰り返す場合
2回目からは、扱いを変えてよい場面になります。ここで条件を付けてください。
方法は2つあります。事前決済にするか、前日に確認の連絡を入れるか。
事前決済にすると、来なかった場合の損失が減ります。導入のしかたは、予約金・事前決済の導入手順で整理しています。
前日の確認は、費用がかかりません。電話やメッセージで「明日の◯時にお待ちしています」と送るだけですし、返事がなければそこで判断できます。
どちらを選ぶかは、店の形によります。長時間の枠を押さえる業種なら、事前決済のほうが確実です。
条件の伝え方
ここが最も難しい部分です。言い方を決めておいてください。
責める形にしないでください。「前回来ませんでしたよね」と言うと、そこで関係が終わります。
制度として伝えてください。「当店では、事前のお支払いをお願いしております」。全員に同じ扱いをしている、という形にします。
そのためには、実際に全員へ適用する形が要ります。特定の人にだけ条件を付けると、聞かれたときに説明できません。
なお、規約に書いてあれば、伝えるのは簡単になります。「規約のとおり、事前決済でお願いしております」で足ります。規約の作り方は、サロンのキャンセルポリシーの作り方で整理しています。

受けないと決めた場合
3回目で線を引くなら、その伝え方も決めておいてください。言い方で揉めることが多い場面です。
断る理由を、細かく説明しないでください。「大変申し訳ありませんが、ご予約をお受けできません」で足ります。
理由を並べると反論の余地を作りますし、話が長くなるほど感情的になります。
なお、その場で断るより、予約が入った時点で連絡するほうが軽く済みます。当日に来てから断ると、双方に負担が残ります。
そして、記録に残してください。何回目で、いつ断ったか。同じ判断を繰り返さずに済みます。
ネット予約をどう扱うか
自動で受け付ける形だと、判断が入りません。ここは仕組みで対応してください。
予約が入った時点で通知が来るなら、そこで確認できます。名前を見て記録を確認し、必要なら条件を付ける連絡を入れる形になります。
一方、確認せずに当日を迎えると、また同じことが起きます。通知を見る習慣を作ってください。
そして、特定の方の予約を受けない設定ができるなら、それを使う方法もあります。ただし、機能として無い場合は、手作業での確認になります。
料金をいただくかどうか
規約に定めていれば、キャンセル料を請求できる場合があります。ただし、実務は別です。
連絡が取れない相手からは、回収できません。請求しても、応じていただけないことが多くあります。
そのため、少額なら諦めるという判断も現実的です。追いかける時間のほうが高くつきます。
一方、高額な枠を押さえていた場合は別です。この場合こそ、事前決済で防ぐ形にしてください。起きてから回収するより、起きない形にするほうが確実です。
法的な扱いは、キャンセル料は法的に請求できるかで整理しています。

全員に同じ基準を使う
判断を人によって変えないでください。ここが崩れると、説明できなくなります。
長く来ていただいている方だから、という理由で緩めたくなります。ただし、それを他の方に説明できるかを考えてください。
そして、一度緩めると、次も緩めることになります。基準は、使わないと基準になりません。
なお、事情が明確な場合は別です。入院していた、事故に遭った。こうした場合まで機械的に適用する必要はありません。
判断が分かれる場面では、記録に理由を書いてください。後から見て、なぜそうしたかが分かる形にします。
スタッフがいる場合
予約を受ける人が複数いると、扱いが揃いません。ここは決めておいてください。
基準を紙にして、全員が同じ判断をする形にしてください。何回目でどうするか。この1点があれば足ります。
そして、判断に迷ったら受けずに確認する、という経路を作ってください。新人ほど、その場で受けてしまいます。
なお、断る連絡は責任者が行う形にしておくほうが安全です。言い方で揉める可能性があるためです。
| 決めること | 内容 |
|---|---|
| 記録 | 無断キャンセルがあったことを顧客の記録に残す |
| 基準 | 何回目でどうするか。回数で決める |
| 条件の付け方 | 事前決済か前日確認。全員に同じ扱いで |
| 断り方 | 理由を並べない。予約が入った時点で連絡 |
| 例外 | 事情が明確な場合。理由を記録に書く |
VANNAでできること
VANNAでは、顧客の記録に無断キャンセルがあったことをメモとして残せます。次に予約が入ったとき、この記録を確認して判断できます。カレンダー予約はMaxプランの機能で、来店前のメールリマインドは全プランで使えるため、そもそも忘れられる形を減らせます。
事前決済にも対応しているため、条件を付ける場合の手段として使えます。
一方で、特定の方の予約を自動で拒否する機能はありません。予約が入った時点で確認する運用になります。
料金はPro月額3,300円、Max月額5,500円、Max+月額11,000円で、いずれも税込です。初期費用は0円、予約や販売に対するVANNA側の手数料も0円です。現在はプレオープン期間として、2026年7月31日までの申し込みで2か月無料、以降の申し込みは1か月無料です。条件は変更される場合があるため、最新の内容はVANNA公式 料金でご確認ください。
記録に何を書くか
後から判断するために、書き方を決めておいてください。曖昧だと、次に見ても分かりません。
書くのは、日付と事実です。「◯月◯日、無断キャンセル」。これで足ります。
書かないのは、評価です。「常識がない」といった記述は、本人の目に触れる可能性を考えると残せません。
そして、その後どうしたかも書いてください。条件を付けた、断った、通常どおり受けた。次の判断の起点になります。
なお、連絡が取れて事情が分かった場合は、それも残してください。事情が明確なら、回数に数えない判断もできます。
こちら側の原因を確認する
相手の問題だと決めつける前に、1つ見てください。
リマインドは届いていましたか。設定していない、あるいは届いていない状態なら、忘れられても仕方がありません。
予約の日時は、正しく伝わっていましたか。電話で受けた場合、聞き違いが起きます。
そして、変更やキャンセルの連絡がしやすい形になっていましたか。電話しか手段が無いと、営業時間内にかけられない方は連絡できません。
これらを整えたうえで、それでも繰り返すなら相手の側の問題です。順番を守ってください。
予約の枠を守る
無断キャンセルの本当の損失は、料金ではありません。枠です。
その時間は、他の方が予約できた時間でした。断った方がいるなら、その分の売上も失われています。
つまり、埋まりにくい時間帯より、埋まりやすい時間帯のほうが損失は大きくなります。土日や夕方に繰り返されるなら、対応の優先度は上がります。
そして、長時間の枠ほど影響が大きくなります。3時間押さえて誰も来なければ、その日の売上は大きく落ちます。
対応を決めるときは、この違いを見てください。すべての枠に同じ条件を付ける必要はありません。
減らす形に戻す
個別の対応より、起きない形にするほうが効きます。ここが本筋です。
リマインドを自動で送る、事前決済を導入する、規約を掲示する。この3つで、多くは減ります。
そして、減った状態なら、個別の判断が必要な場面も減ります。3回繰り返す方は、そもそも稀になります。
つまり、この記事の判断が要るのは、防ぐ側が整った後の残りです。まず仕組みを作ってください。
逆に、こちらが休んだ場合
同じ基準を、自分にも当てはめてください。ここが揃っていないと、条件を付けにくくなります。
急な休業でこちらから予約を動かした場合、その扱いを決めておいてください。次回に割り引くのか、何もしないのか。
そして、繰り返しているなら、こちらの組み方に問題があります。相手に条件を付ける前に、自分の側を直してください。
なお、記録は同じ場所に残してください。こちらが動かした回数も見えると、判断が公平になります。
相手にだけ厳しい基準を適用していると、その空気は伝わります。
業種で線の引き方が変わる
同じ基準を全業種に当てはめないでください。失うものが違います。
短い枠で回す業種なら、1件の損失は小さくて済みます。次の予約で埋められることもあります。
一方、長時間の枠を押さえる業種では、1件で半日が消えます。この場合、2回目を待たずに条件を付ける判断も成り立ちます。
そして、材料を先に用意する業種も同じです。作ってしまった分は戻りません。
自分の店がどちらかを見て、線を決めてください。他店の基準をそのまま使わないでください。
今日やる一つ
直近3か月で無断キャンセルがあった方を、顧客の記録から探してください。記録が残っていないなら、そこが最初に直す場所です。次に同じことが起きたとき、その場で判断できるようになります。
よくある質問
1回目から断ってよいですか
勧めません。事故や急病など、連絡できない事情は実際にあります。こちらの確認メールが届いていなかった可能性もあります。1回目は通常どおり受け、記録だけ残してください。
2回目はどうしますか
条件を付けてよい場面です。事前決済にするか、前日に確認の連絡を入れるか。長時間の枠を押さえる業種なら、事前決済のほうが確実です。
条件はどう伝えますか
責める形にしないでください。「前回来ませんでしたよね」と言うと、そこで関係が終わります。「当店では、事前のお支払いをお願いしております」と、制度として伝えてください。
断るときは
理由を細かく説明しないでください。「大変申し訳ありませんが、ご予約をお受けできません」で足ります。当日に来てから断るより、予約が入った時点で連絡するほうが軽く済みます。
キャンセル料は取れますか
規約に定めていれば請求できる場合がありますが、連絡が取れない相手からは回収できません。少額なら諦めるほうが現実的です。高額な枠なら、起きてから回収するより事前決済で防いでください。
常連の方でも同じ基準ですか
判断を人によって変えないでください。一度緩めると、次も緩めることになります。ただし入院や事故など事情が明確な場合は別で、そのときは理由を記録に書いてください。
自分の側に原因はありますか
先に確認してください。リマインドは届いていたか、日時は正しく伝わっていたか、変更の連絡がしやすい形だったか。これらを整えたうえで繰り返すなら、相手の側の問題です。
記録には何を書きますか
日付と事実だけです。「◯月◯日、無断キャンセル」で足ります。「常識がない」といった評価は、本人の目に触れる可能性を考えると残せません。その後どうしたかも書いてください。次の判断の起点になります。
損失はいくらですか
料金ではなく、枠です。その時間は他の方が予約できた時間で、断った方がいるならその売上も失われています。土日や夕方、長時間の枠ほど損失は大きくなるため、すべての枠に同じ条件を付ける必要はありません。
こちらが休んだ場合は
同じ基準を自分にも当てはめてください。急な休業で予約を動かした場合の扱いを決め、記録も同じ場所に残します。繰り返しているなら、相手に条件を付ける前にこちらの組み方を直してください。
業種で基準は変わりますか
変わります。短い枠で回す業種なら1件の損失は小さく、次の予約で埋められることもあります。一方、長時間の枠を押さえる業種では1件で半日が消えるため、2回目を待たずに条件を付ける判断も成り立ちます。
そもそも減らすには
リマインドの自動送信、事前決済、規約の掲示。この3つで多くは減ります。減った状態なら、3回繰り返す方はそもそも稀になります。まず仕組みを作ってください。



