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税務・開業手続き

事業用と私用を分ける|口座とカードを分けるだけで、記帳が半分になる

公開: 2026年7月29日最終更新: 2026年8月1日

明細を1年分さかのぼって、どれが事業の支払いかを一つずつ判別しています。この作業は、口座を分けるだけで消えます。

分けることに費用はかかりません。効果は、毎月の作業時間に直接出ます。

事業用と私用で分ける対象を、銀行の口座・クレジットカード・電子的な決済・現金の四行で整理した図
事業用と私用で分ける対象を、銀行の口座・クレジットカード・電子的な決済・現金の四行で整理した図

分けないと、判別の作業が発生する

まず、何が起きているかを確認してください。同じ口座で家賃も材料費も食費も動くため、記帳のたびに一つずつ「これは事業か」と判断することになります。数百件の明細を、一件ずつ見ていく作業です。

分けていれば、その口座の動きが全部事業のものになるので、判別の作業が丸ごと消えます。

分ける対象は三つ

これだけで足ります。銀行の口座、クレジットカード、電子的な決済の口座。この三つを事業用と私用で分けてください。すべてを一度に分ける必要はないので、まず口座から始めてください。

対象分ける効果
銀行の口座入金と支払いが全部事業のものになる
クレジットカード明細がそのまま経費の一覧になる
電子的な決済少額の支払いが追える
生活費の引き出し方を、月に一度・決まった額・混ざった場合の三つに整理した図
生活費の引き出し方を、月に一度・決まった額・混ざった場合の三つに整理した図

個人事業でも分けられる

誤解があります。法人でなければ分けられない、ということはありません。個人事業でも事業用の口座は作れますし、屋号を含めた名義で作れる場合もあります。必要な書類は金融機関によって違い、開業の届出の控えを求められる場合があります。

屋号の口座を作る利点

信用に関わります。振り込みを受けるとき、屋号が入っていると事業の入金だと分かりやすくなるためです。個人の氏名だけだと、判別しにくい場合があります。ただし必須ではなく、個人名義の口座を事業専用にする形でも足ります。

いま持っている口座を使う方法

新しく作らなくても始められます。使っていない口座があれば、それを事業用にしてください。私用の引き落としが設定されていないかを確認し、設定されている場合は別の口座へ移します。これだけで、翌月から分かれます。

カードを分ける効果

口座より大きい場合があります。材料の仕入れ、道具、利用料。これらの多くはカードで支払われるため、事業用のカードを一枚作れば、その明細がそのまま経費の一覧になるからです。分けていないと、私用の買い物と混ざります。

カードを作るときの注意

条件を確認してください。事業用のカードには審査があり、開業から間もない場合は通らないこともあります。その場合、個人名義のカードを事業専用にする形で足ります。年会費の有無も、あわせて確認してください。

電子的な決済も分ける

見落とされます。少額の支払いがここに集まるため、私用と混ざると判別が難しくなります。事業用の設定を分けてください。分けられない場合は、事業の支払いに使わない形にしてください。

現金の扱いを決める

分けにくい部分です。現金で受け取った売上と、現金の支払い。事業用の財布を一つ用意し、私用の財布と混ぜないでください。事業用の財布から私用に使う場合は、出金として記録してください。

生活費の引き出し方

個人事業では、区別が必要です。事業用の口座から生活費を引き出す場合、その引き出しは経費ではなく、事業主の取り分として記録することになります。まとめて月に一度、決まった額を引き出す形にすると分かりやすくなります。

毎月同じ日に引き出す

管理が楽になります。月に一度、決まった日に、決まった額を私用の口座へ移してください。その額が、生活に必要な額です。毎回違う額を思いつきで引き出すと、記帳の件数が増えるうえ、必要な額も見えなくなります。

分ける作業の順番を、口座を決める・引き落としを移す・生活費の日と額・翌月の確認の四つに分けた図
分ける作業の順番を、口座を決める・引き落としを移す・生活費の日と額・翌月の確認の四つに分けた図

混ざってしまった場合

放置しないでください。事業用の口座で私用の支払いをしてしまった場合、その旨を記録に残してください。「事業主の取り分」として処理する形が一般的です。隠したり、経費に含めたりしないでください。

私用の口座で事業の支払いをした場合

逆の場合です。こちらも記録に残してください。事業のために立て替えた形として処理でき、領収書は必ず保存しておく必要があります。処理の方法は、税理士に確認してください。

分けると記帳が自動化しやすい

作業が減ります。会計の道具には口座やカードの明細を取り込む機能があり、事業用だけの明細ならそのまま取り込めるためです。混ざっていると、一件ずつ選ぶ作業が必要になります。この差が、毎月の時間に出ます。

書類の保存も楽になる

同じ効果があります。事業用の明細だけを保存すればよくなり、私用の分を探して除く必要がなくなるためです。保存の方法は、領収書と帳簿の保存で整理しています。

開業のときに作る

最も良い時期です。開業の準備を始めた時点で口座を分け、準備の費用もその口座から支払ってください。開業の前の費用の扱いは、開業費とは何かで整理しています。後から分けると、それまでの分の判別が残ります。

途中から分ける場合

区切りを決めてください。年度の切り替わりか月の初めが、扱いやすい区切りです。その日から事業の支払いを新しい口座に集め、それ以前の分は従来の方法で処理します。区切りの日は、記録に残してください。

引き落としを移す作業

一度で終わります。家賃、通信、利用料、保険。これらの引き落とし先を、事業用の口座に変えてください。変更には数週間かかる場合があるので、移す前に残高を確認しておいてください。引き落としが失敗すると、面倒になります。

売上の入金先も一つにする

分散させないでください。現金、カード、電子的な決済、事前の決済。それぞれの入金先が違うと、売上の把握が難しくなるためです。すべて事業用の口座に集めてください。入金の時期が手段ごとに違う点にも、注意が要ります。決済の運用は、サロンの決済の運用で整理しています。

残高を毎月確認する

5分で終わります。月末に事業用の口座の残高を見て、前月からの増減を記録してください。利益が出ていても現金が減っている場合があるため、その差に気づく手がかりになります。

通帳の記帳を溜めない

紙の通帳を使っている場合です。長く記帳しないとまとめて印字され、内訳が省略されて明細が分からなくなります。月に一度は記帳するか、画面で明細を取得してください。

家族名義の口座を使わない

避けてください。配偶者や家族の名義の口座で事業の入出金を行うと、税務上の説明が難しくなるためです。事業主本人の名義にしてください。家族に給与を払う場合の扱いは、青色事業専従者給与とはで整理しています。

分けた後の確認

翌月に見てください。事業用の口座に私用の引き落としが残っていないか、私用の口座に事業の引き落としが残っていないか。3か月ほど見れば、漏れがなくなります。

融資を受けるときにも効く

判断の材料になります。事業の入出金が分かれていれば状況を説明しやすく、混ざっていると資料の作成に時間がかかるためです。借入を検討する場合、早めに分けておいてください。

口座を増やしすぎない

分けることと、増やすことは違います。事業用の口座をいくつも作ると、どこにいくらあるかを把握する作業が新たに生まれます。原則は、事業用を一つに絞ることです。

例外は、目的が明確に分かれている場合に限ってください。納税や設備の更新に備えて積み立てる口座を別に持つ形は、使い道が決まっているぶん管理が崩れません。それ以外の理由で増やすと、分けた効果が薄れます。

VANNAでできること

VANNAでは、売上や予約の記録が事業の記録として蓄積されます。事前決済に対応している場合は入金の記録も残るため、事業用の口座と突き合わせる材料になります。カレンダー予約はMaxプランの機能で、来店前のメールリマインドは全プランで使えます。

口座を開設したり、明細を取り込んだり、記帳を行ったりする機能はありません。口座の管理と記帳は、別に行うことになります。この点は把握しておいてください。

料金はPro月額3,300円、Max月額5,500円、Max+月額11,000円で、いずれも税込です。初期費用は0円、予約や販売に対するVANNA側の手数料も0円です。現在はプレオープン期間として、2026年7月31日までの申し込みで2か月無料、以降の申し込みは1か月無料です。条件は変更される場合があるため、最新の内容はVANNA公式 料金でご確認ください。

今月やる三つ

順番に進めてください。事業用の口座を決める。新しく作るか、既存のものを充てる。引き落としを、その口座に移す。生活費を移す日と額を決める。この三つで、翌月から判別の作業が消えます。

よくある質問

分けないと何が問題ですか

記帳のたびに一つずつ「これは事業か」と判断することになります。数百件の明細を一件ずつ見る作業が、毎月発生します。

何を分けますか

銀行の口座、クレジットカード、電子的な決済。この三つです。すべてを一度に分ける必要はないので、口座から始めてください。

個人事業でも分けられますか

分けられます。法人でなければ分けられない、ということはありません。屋号を含めた名義で作れる場合もあります。

屋号の口座は必要ですか

必須ではありません。振り込みを受けるときに分かりやすくなる利点はありますが、個人名義の口座を事業専用にする形でも足ります。

新しく作らないといけませんか

使っていない口座があれば、それを事業用にしてください。私用の引き落としが設定されていないか確認し、あれば移してください。

カードも分けるべきですか

口座より効果が大きい場合があります。材料の仕入れ、道具、利用料の多くはカードで払われるため、明細がそのまま経費の一覧になります。

事業用のカードが作れません

開業から間もない場合、審査に通らないことがあります。個人名義のカードを事業専用にする形で足ります。

電子的な決済は

少額の支払いが集まります。事業用の設定を分けてください。分けられない場合、事業の支払いに使わない形にしてください。

現金はどうしますか

事業用の財布を一つ用意し、私用の財布と混ぜないでください。事業用から私用に使う場合、出金として記録してください。

生活費はどう引き出しますか

経費ではなく、事業主の取り分として記録してください。月に一度、決まった額を引き出す形にすると分かりやすくなります。

毎回違う額でよいですか

同じ日に同じ額のほうが管理は楽になります。記帳の件数も減り、生活に必要な額も見えます。

混ざってしまったら

記録に残してください。「事業主の取り分」として処理する形が一般的です。隠したり、経費に含めたりしないでください。

私用の口座で事業の支払いをしたら

記録に残してください。事業のために立て替えた形として処理でき、領収書は必ず保存してください。

記帳が楽になりますか

会計の道具に明細を取り込む機能があり、事業用だけの明細ならそのまま取り込めます。混ざっていると、一件ずつ選ぶ作業が必要です。

書類の保存も変わりますか

事業用の明細だけを保存すればよくなり、私用の分を探して除く必要がなくなります。

いつ分けるのがよいですか

開業の準備を始めた時点です。準備の費用も、その口座から支払ってください。後から分けると、それまでの分の判別が残ります。

途中から分けられますか

年度の切り替わりか月の初めを区切りにしてください。その日から事業の支払いを新しい口座に集め、区切りの日を記録してください。

引き落としの変更は大変ですか

一度で終わります。変更には数週間かかる場合があるため、移す前に残高を確認してください。引き落としが失敗すると、面倒になります。

売上の入金先も分けますか

すべて事業用の口座に集めてください。現金、カード、電子的な決済で入金先が違うと、売上の把握が難しくなります。

残高は確認しますか

月末に5分で足ります。前月からの増減を記録すると、利益が出ていても現金が減っている場合に気づけます。

通帳の記帳は

長く記帳しないと、まとめて印字されて明細が分からなくなります。月に一度は記帳するか、画面で明細を取得してください。

家族名義の口座を使えますか

避けてください。税務上の説明が難しくなります。事業主本人の名義にしてください。

分けた後に確認することは

事業用に私用の引き落としが残っていないか、その逆はないか。3か月ほど見れば、漏れがなくなります。

融資にも関係しますか

事業の入出金が分かれていると、状況を説明しやすくなります。借入を検討する場合、早めに分けておいてください。

今月は何をしますか

事業用の口座を決める、引き落としを移す、生活費を移す日と額を決める。この三つで、翌月から判別の作業が消えます。

口座はいくつ持てばよいですか

事業用は一つに絞ってください。増やすと、どこにいくらあるかを把握する作業が新たに生まれます。納税や設備の積み立てのように、使い道が決まっている場合だけ別に持つ形が現実的です。

出典

本記事は2026年7月時点の一般的な情報の整理です。口座の開設の条件は金融機関によって異なり、記帳の処理は事業の形態によって変わります。個別の判断は、税理士や所轄の税務署にご確認ください。VANNAの料金・機能・キャンペーン条件は変更される場合があります。