2店舗目をどこに出すか|近すぎると、自店の客を分け合う
公開: 2026年7月29日最終更新: 2026年8月1日
Summary
2店舗目の距離と商圏の決め方を整理します。近すぎる場合と遠すぎる場合に起きること、移動の時間を費用として計算する方法、顧客の住所から商圏を測る手順、来店の手段で変わる適正距離、客が移る前提での計画、契約前に決める条件を扱います。
2店舗目を出したのに、合計の売上が1.3倍にしかならない。よくある結果です。
近すぎたからです。新しい客が増えたのではなく、1店舗目の客が分かれただけの状態になります。

距離が最初の判断
物件の条件より先に決めることです。内装や家賃を検討する前に、どの範囲に出すかを決めてください。近すぎても、遠すぎても、別の問題が起きます。その間に、成立する範囲があります。
範囲を決めてから、物件を探してください。逆の順番だと、良い物件が出た時点で判断が甘くなります。
近すぎると客が分かれる
これが最も多い失敗です。いま来ている方の一部が、新しい店に移ります。その方にとっては、近いほうが便利です。移った分だけ、1店舗目の売上が落ちます。
合計は増えますが、家賃と人件費は2倍になります。差し引きで、1店舗のときより利益が減る場合があります。
| 距離 | 起きること |
|---|---|
| 近すぎる | 既存客が分かれる。合計が伸びない |
| 適正 | 新しい商圏に届く。目も届く |
| 遠すぎる | 移動が費用になる。目が届かない |
遠すぎると目が届かない
逆の問題です。移動に片道1時間かかると、行く回数が減ります。行かない店は状態が落ち、問題が起きてから知ることになります。材料や道具を融通することも、できません。スタッフが両方を行き来することも、難しくなるでしょう。

移動の時間を費用として計算する
見落とされます。週に2回、往復で2時間かかるなら、月に16時間です。その時間で施術ができたなら、いくらになるか。移動の時間は、売上を生みません。距離を決める段階で、この費用を計算してください。車での移動なら、燃料と駐車の費用も足します。
商圏の重なりを測る
具体的な方法があります。いま来ている方の住所を、地図の上に並べてください。顧客の記録から、市区町村と町名を書き出せば足ります。集まっている範囲が、自店の商圏です。その範囲の中に2店舗目を出すと、重なります。範囲の外側に接する位置が、一つの目安です。
ただし、来店の手段で範囲が変わります。車で来る地域なら商圏は広くなり、10キロ以上離れることもあるでしょう。電車で来る地域なら、駅の単位で商圏が切れます。歩いて来る方が多い店では、商圏はさらに狭くなります。自店の来店の手段を、記録から確認してください。手段が違えば、適正な距離も変わります。
重なりの許容範囲
ゼロにはできません。商圏の端が少し重なる程度なら、問題になりません。中心が重なる場合は、分け合うことになります。
いま来ている方の1割程度が移る、という想定で計算してください。それでも成立するかを、数字で確認します。想定より多く移った場合の対応も、考えておいてください。
同じ客層を狙わない
距離以外の分け方もあります。近い場所に出す場合、狙う相手を変えてください。料金帯を変える。上げるか、下げるか。業態を変える。扱う施術を変える。営業の時間帯を変える。朝や夜に寄せる。分けると、重なりが減ります。ただし、運営の手間は増えます。
客が移ることを許容する
止められません。「1店舗目に来てください」とは言えません。移ることを前提に、計画を作ってください。移った方が、新しい店で継続すれば、失うわけではありません。
移った分の空きに、新しい方を入れる計画が要ります。その計画がないなら、出す時期が早すぎます。

1店舗目が空く問題
移った後の穴です。空いた枠を埋める手立てを、先に用意してください。新規の集客は、1店舗目でも続けます。2店舗目の準備に集中すると1店舗目が落ち、落ちた1店舗目は2店舗目の資金を支えられません。判断の順序は、サロン2店舗目を出す判断で整理しています。
家賃の上限を決める
1店舗目を基準にしてください。2店舗目の家賃を、1店舗目より高くしないでください。高い物件は、良く見えます。ただし、軌道に乗るまでの期間は同じです。その期間、1店舗目の利益で支えることになります。支えられる金額を、先に計算してください。
契約の期間を確認する
途中でやめられません。賃貸の契約には、期間と違約の定めがあります。合わないと分かっても、すぐには閉められません。解約の予告の期間と、原状回復の費用を確認してください。短い期間で解約した場合の負担も確認します。出す前に、閉める場合の費用を出してください。
開店の時期を選ぶ
繁忙期に、重ねないでください。1店舗目が忙しい時期に2店舗目を開けると、両方が回りません。開店の準備には数か月かかり、その期間は1店舗目に手が回らなくなります。
閑散期に開けると、準備の時間が取れます。ただし、開店直後の売上は、さらに低くなります。
人員の手配を先に決める
物件より、重要です。2店舗目に誰を置くかを決めてから、物件を探してください。決まっていない状態で契約すると、家賃だけが発生します。既存店から抜くなら1店舗目の穴を埋める必要がありますし、新しく採用するなら育てる期間が要ります。人員の手配は、2店舗目の人員をどう用意するかで整理しています。
材料と道具の共有
距離が近いと、できます。同じ材料を使う場合はまとめて仕入れられますし、急に足りなくなったときも運べます。道具を共有できれば、初期の費用が減ります。
遠いと、これができません。それぞれで在庫を持つことになるので、費用が増えます。
名前を同じにするか
判断が、分かれます。同じ名前にすると認知が使えますが、片方で問題が起きると両方に影響します。別の名前にすれば独立して評価される一方、ゼロから知ってもらう必要があります。近い場所で同じ名前だと、客が分かれやすくなるでしょう。
予約を分けて管理する
混乱の原因になります。どちらの店の予約かが分かる形に、してください。同じ受け口で受ける場合、店を選ぶ手順が要ります。間違えて別の店に予約が入ると、その方が無駄足になるためです。料金が違う場合、表示も分けてください。
数字を店ごとに見る
合算しないでください。売上、来客数、単価、費用。すべて店ごとに出してください。合算すると、どちらが赤字か分かりません。1店舗目の利益で2店舗目を支えている状態を、見逃します。月ごとに、店別の数字を並べてください。売上の分解は、サロンの売上を伸ばす前にで整理しています。
判断を保留する条件
出さないという選択もあります。1店舗目が、まだ満席になっていない。自分が現場を離れられない。任せられる人がいない。半年分の運転資金がない。一つでも当てはまるなら、時期ではありません。
出す以外の拡大
同じ資金で、別の方法があります。いまの店を広げる。席を増やす。営業の時間を延ばす。単価を上げる。これらは、家賃が増えません。移転して広い店にする方法もあります。判断は、移転するか、2店舗目を出すかで整理しています。
出した後に近すぎたと分かったら
対処はあります。料金帯を分ける。片方を上げる。扱う施術を分ける。営業の時間帯を分ける。それでも合わない場合は、片方を閉める判断もあります。早く判断するほど、損失が小さくなります。
出す前に商圏を歩く
地図と数字だけで決めないでください。候補の場所を、実際に歩いてみます。
見るのは、通る人の数と層、競合する店の数、駐車できる場所の有無、駅やバス停からの経路です。時間帯を変えて、二回か三回。平日の昼と、土曜の午後では、まったく違う景色になります。地図の上では良く見えた場所が、実際には人通りのない裏道だった、ということが起きます。契約の前に、必ず自分の足で確認してください。
VANNAでできること
VANNAでは、店舗ごとにサイトと予約の受け口を持てるため、どちらの店の予約かを分けて管理できます。顧客ごとの記録に来店のきっかけや来店店舗をメモとして残せるため、商圏の重なりを確認する材料も蓄積されます。カレンダー予約はMaxプランの機能で、来店前のメールリマインドは全プランで使えます。
商圏を分析したり、店舗間の売上を自動で比較したりする機能はありません。距離の判断と数字の比較は、別に行うことになります。この点は把握しておいてください。
料金はPro月額3,300円、Max月額5,500円、Max+月額11,000円で、いずれも税込です。初期費用は0円、予約や販売に対するVANNA側の手数料も0円です。現在はプレオープン期間として、2026年7月31日までの申し込みで2か月無料、以降の申し込みは1か月無料です。条件は変更される場合があるため、最新の内容はVANNA公式 料金でご確認ください。
先に決める三つ
物件を見る前に、これだけ決めてください。商圏の重なりを、どこまで許容するか。家賃の上限をいくらにするか。2店舗目に誰を置くか。この三つが決まっていない状態で契約すると、後から直せません。決めるのに、1週間もかかりません。
よくある質問
何から決めますか
距離です。物件の条件より先に、どの範囲に出すかを決めてください。範囲を決めてから物件を探さないと、良い物件が出た時点で判断が甘くなります。
近いと何が起きますか
いま来ている方の一部が移ります。合計は増えますが、家賃と人件費は2倍になり、1店舗のときより利益が減る場合があります。
遠いと何が問題ですか
移動に片道1時間かかると、行く回数が減ります。行かない店は状態が落ち、問題が起きてから知ることになります。
移動の時間はどう考えますか
費用として計算してください。週2回、往復2時間なら月に16時間です。その時間で施術ができたなら、いくらになるかを出してください。
商圏はどう測りますか
いま来ている方の住所を地図の上に並べてください。市区町村と町名で足ります。集まっている範囲が自店の商圏です。
適正な距離は何キロですか
来店の手段で変わります。車の地域なら10キロ以上離れることもあり、電車の地域なら駅の単位で切れ、歩いて来る店なら狭くなります。
重なりはゼロにすべきですか
商圏の端が少し重なる程度なら問題になりません。1割程度が移る想定で計算し、それでも成立するかを確認してください。
近い場所に出す方法はありますか
狙う相手を変えてください。料金帯、業態、営業の時間帯のいずれかを分けます。ただし、運営の手間は増えます。
客が移るのを止められますか
止められません。移ることを前提に計画を作り、移った分の空きに新しい方を入れる計画を用意してください。
1店舗目はどうなりますか
移った後の穴を埋める手立てが要ります。2店舗目の準備に集中すると1店舗目が落ち、資金を支えられなくなります。
家賃の上限は
1店舗目より高くしないでください。軌道に乗るまでの期間は同じで、その間は1店舗目の利益で支えることになります。
契約で確認することは
解約の予告の期間と、原状回復の費用です。短い期間で解約した場合の負担も確認し、出す前に閉める場合の費用を出してください。
いつ開けますか
繁忙期に重ねないでください。準備には数か月かかり、その期間は1店舗目に手が回らなくなります。閑散期なら準備の時間が取れます。
人員はいつ決めますか
物件より先です。決まっていない状態で契約すると、家賃だけが発生します。既存店から抜くなら、その穴を埋める必要があります。
材料は共有できますか
距離が近ければできます。まとめて仕入れられ、急に足りなくなったときに運べます。遠いと、それぞれで在庫を持つことになります。
名前は同じにしますか
同じなら認知が使えますが、片方の問題が両方に影響します。近い場所で同じ名前だと、客が分かれやすくなります。
予約はどう管理しますか
どちらの店の予約かが分かる形にしてください。間違えて別の店に入ると、その方が無駄足になります。料金が違う場合、表示も分けてください。
数字は合算しますか
しないでください。売上、来客数、単価、費用をすべて店ごとに出してください。合算すると、どちらが赤字か分かりません。
出さないほうがよいのはどんなときですか
1店舗目が満席でない、現場を離れられない、任せられる人がいない、半年分の運転資金がない。一つでも当てはまるなら、時期ではありません。
出した後に近すぎたと分かったら
料金帯、施術、営業の時間帯のいずれかを分けてください。それでも合わない場合、片方を閉める判断もあります。早いほど損失が小さくなります。
候補地は実際に歩きますか
歩いてください。通る人の数と層、競合の数、駐車できる場所、駅やバス停からの経路。時間帯を変えて二回か三回。地図では良く見えた場所が、人通りのない裏道だったということが起きます。
客が移った分はどう埋めますか
1店舗目でも新規の集客を続けてください。2店舗目の準備に集中すると、1店舗目が落ちます。落ちた1店舗目は、2店舗目の資金を支えられません。
出典
本記事は2026年7月時点の一般的な情報の整理です。適した距離や商圏は、業種、地域、来店の手段によって大きく変わります。賃貸契約の条件については、契約書と専門家にご確認ください。VANNAの料金・機能・キャンペーン条件は変更される場合があります。



